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NFLチーム研究所シーズン2:Week 15 - シアトル・シーホークス

2018年03月17日(土) 11:29



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1976年に拡張チームとして創設されたシーホークスが最初のホームとしたのはこの年にオープンしたキング・ドームだった。

キング・ドームはワシントン州シアトル市のダウンタウン、歴史地区に立地し、地元キング郡によって建設された。上から見ると円形のコンクリート建築による屋内型多目的スタジアムだった。シーホークスと同時に、MLBシアトル・マリナーズ、旧北米サッカーリーグ(NASL)シアトル・サウンダーズ(1983年に消滅)が、さらに1978年からはNBAのシアトル・シーホークスもホームとして使用した。

ただ、1990年代に入るとシーホークスとマリナーズはスタジアムの老朽化からそれぞれの専用スタジアムの建設を希望し、それができないなら移転をちらつかせるようになる。そんななか起こったのが1994年7月の天井タイルの落下事故だった。事故はマリナーズ対ボルチモア・オリオールズ戦の開門前に起こったため、ケガ人はいなかったが、修理のためドームは閉鎖され、この年シーホークスはプレシーズンゲーム2試合とレギュラーシーズンゲームの最初の3試合を均衡のワシントン大学ハスキー・スタジアムで行っている。

こうしたこともあって地元自治体との交渉が進み、1997年にポール・アレンが新たなオーナーとなると、アレンが設立したスタジアム建設・運営会社ファースト&ゴールの資金と、自治体が宝くじなどで得た資金によって新スタジアムがキング・ドームの跡地に建設されることが決定した。

キング・ドームは2000年3月に爆破解体され、新スタジアムの建設が開始されることとなった。このため2000年と2001年の2シーズンは再び、シアトル市郊外にあるハスキー・スタジアムが使用されている。同スタジアムは約7万2,500人収容の屋外型フットボール用スタジアムだ。

その後、2002年に完成したのがシーホークス・スタジアムである。約6万9,000人収容の屋外型スタジアムで、メジャリーグ・サッカー(MLS)のシアトル・サウンダースもホームとするフットボールを主目的とした多目的スタジアムだ。2004年に電話会社クエストがネーミングライツを取得してクエスト・フィールドに、2011年に同業のセンチュリーリンクがクエストを買収したことから以降はセンチュリーリンク・フィールドへと名称が変更されている。

同スタジアムでのシーホークスファンの応援は熱狂的なことで知られ、チームはファンのことを“12th man(12人目の選手)”と呼んで称え、2003年以降ホームゲームではスタジアムの南端に“12th Man”フラッグが掲げられるのが恒例となっている。さらにその歓声の大きさが2013年(136.6デシベル)と2014年(137.6デシベル)の2回ギネス世界記録に認定された。記録はいずれもチーフスのアローヘッド・スタジアムに破られている。

【渡辺 史敏】

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