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NFLチーム研究所シーズン2:Week 21 - ボルティモア・レイブンズ

2018年04月28日(土) 23:07



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1996年、旧ブラウンズのアート・モデールオーナーはチームをボルティモアに移転し、レイブンズに改称した。そのレイブンズが最初にホームとしたのがメモリアル・スタジアムである。

1921年に建設され、1949年に改築された約5万3,000人収容の屋外型多目的スタジアムだった。1991年までMLBボルティモア・オリオールズが本拠とした他、1953年から1983年のインディアナポリス移転までコルツがホームとしていたことでも知られる。さらに1994年、1995年の2年間はボルティモアでのコルツ復活をもくろんだものの改称を余儀なくされたCFLのボルティモア・スタリオンズも使用していた。スタリオンズ消滅はレイブンズの移転も大きな要因となっている。

ただ、すでに老朽化しており、NFLのスタジアムとしての基準を満たしていないという判断からメリーランド州はレイブンズの移転決定直後にレイブンズ用スタジアムの建設を開始した。こうして1998年に完成したのが、レイブンズ・スタジアム・アット・カムデンヤーズである。

このスタジアムはボルティモア市ダウンタウンに近く、1992年完成のオリオールズの本拠地、オリオールズ・パーク・アット・カムデンヤーズに隣接した場所に立地する。オリオールズ・パークはその後流行するレトロスタイルのボールパークとして有名だが、レイブンズ・スタジアムは7万1,000人を収容できる近代的なデザインの屋外型フットボール用スタジアムだ。

1999年にネーミングライツをネット企業のPSINetが取得し、PSINetスタジアムに改称された。しかし同社が2001年に経営破綻したため、2002年にレイブンズ・スタジアムに改称、2003年に銀行のM&Tバンクがネーミングライツを取得し、以降M&Tバンク・スタジアムとなっている。

2002年、かつてコルツでクオーターバック(QB)として活躍し、ボルティモアの英雄として親しまれたジョニー・ユナイタスの死去に伴い、スタジアムのメインエントランスの広場が“ユナイタスプラザ”と名付けられ、ユナイタスの銅像が設置された。さらに2014年にはユナイタス像の横に、レイブンズで1996年から2012年まで活躍し、2000年のスーパーボウルMVPに輝いた元ラインバッカー(LB)レイ・ルイスの銅像が設置されている。

【渡辺 史敏】

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