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NFLチーム研究所シーズン2:Week 3 - フィラデルフィア・イーグルス

2017年12月23日(土) 13:54



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1933年に設立されたイーグルスが最初に本拠としたスタジアムはベイカー・ボウルだった。初代オーナー、バート・ベルは同じフィラデルフィアの中心地にあり、当時MLBフィラデルフィア・アスレチックス(現オークランド・アスレチックス)がホームとしていた3万3,000人収容の野球用スタジアム、シブ・パークの使用を望んでいたが、交渉が不調に終わり、わずか5ブロックの距離にありMLBフィラデルフィア・フィリーズの本拠で1万8,800人収容の野球用スタジアムであるベイカー・ボウルを使用することとなったのである。

イーグルスが使用する際には5,000人収容の仮設席が設けられたりしたものの、ベイカー・ボウルの貧弱な施設に対する不満は変わらず、結局、3シーズン後の1936年には市が所有するマニシパル・スタジアムへと移転した。同スタジアムはフィラデルフィアのダウンタウン南部にあり、10万人収容の大型だったが、ここも4年間使っただけで1940年には当初から希望していたシブ・パークへと移転することが決まる。1941年に限っては再びマニシパル・スタジアムを使用したが、1942年から1957年にかけてシブ・パークをホームとして使用している。

ただ、シブ・パークからコニー・マック・スタジアムに改名されたスタジアムの賃借契約に不満を持つようになったイーグルスは1958年にペンシルバニア大学所有で6万人収容のフランクリン・フィールドへと移転した。

そんな中、アスレチックスがカンザスシティに移転したことでさらなる移転を危惧した市は、フィリーズとイーグルスが拠点とするスタジアムの建設を1964年に決定。1971年にベテランズ・スタジアムが完成すると、イーグルスが本拠を移している。

ベテランズ・スタジアムは当時流行していた下層スタンドが可動し、フットボールと野球の両方に対応できることが特徴のスタジアムだった。

イーグルスはベテランズ・スタジアムを長くホームとしたが、次第に老朽化したことに加えて、兼用スタジアムであるがゆえに観戦環境としては中途半端という不満の高まりもあって市は隣接地にフットボール専用スタジアムの建設を決定する。2001年に建設が始まり、2003年に完成、以降、イーグルスのホームとなっている。

完成前の2002年、保険業などで知られるリンカーン・ファイナンシャル・グループがネーミングライツを獲得、完成前からスタジアムはリンカーン・ファイナンシャル・フィールドの名を冠している。

同スタジアムは6万9,000人以上を収容できる屋外型の大型スタジアムで、イーグルスの他、テンプル大学やサッカーなどでも使用されている。

【渡辺 史敏】

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