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NFLチーム研究所シーズン2:Week 5 - シカゴ・ベアーズ

2018年01月06日(土) 11:23



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1919年、現在のベアーズは食品会社ステーリィの実業団チーム、ディケーター・ステーリィズとしてイリノイ州ディケーターで設立された。この時に本拠としたのは同社が所有していた運動場、ステーリィ・フィールドだった。

ステーリィズは同所でデビューイヤーの1920年シーズンを戦ったが、この間、ジョージ・ハラスとエドワード・スターナマンにチームの全権が譲られ、1921年にハラスは同州の大都市シカゴに移転している。シカゴで最初の本拠となったのはMBLシカゴ・カブスが現在も本拠としているリグレー・フィールドだった。移転を機にチーム名はベアーズに改称されている。

1914年オープンで約4万1,000人収容の野球用スタジアムであるリグレー・フィールドをベアーズが使用するときには仮設の外野席が増築され、収容人数は4万7,000人まで増やされた。

ベアーズは1970年まで同スタジアムを使用したが、次第に老朽化が目立ってきたことと、NFLでは5万人以上の集客が見込まれるようになったことからこの年限りでシカゴのダウンタウン南部に建つソルジャー・フィールドへと移転した。シカゴ市が所有するソルジャー・フィールドは6万7,000人近くを収容できる屋外型フットボール用スタジアムだったが、1924年オープンで決して新しいスタジアムとは言えなかったのである。

このソルジャー・フィールドをベアーズは使い続けたものの、やはり老朽化は避けられず、市は2002年1月から2003年9月まで大規模なリノベーションを実施した。6億3,200万ドル(現在の約8億4,049万ドル)をかけて行われたこのリノベーションでは円柱を使用した外観など歴史を感じさせられる部分を残しつつも、スタンドの複層化やスイートボックスの充実など近代的なスタジアムに生まれ変わっている。

なお、工事でスタジアムが閉鎖されていた2002年シーズンに関してはイリノイ大学のメモリアル・スタジアムがベアーズのホームとして使用された。

ソルジャー・フィールドはもともと天然芝だったが、ベアーズの移転に合わせ人工芝に変更された。しかし1988年からは再び天然芝に戻されている。

またベアーズのイメージが強いが、アメリカ・サッカー界においてはサッカーの聖地的な扱いをされるスタジアムでもある。

【渡辺 史敏】

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