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QBヤングは困難なルーキーシーズンを糧に「より強いリーダー」になったとパンサーズWRシーレン

2024年07月16日(火) 13:57


カロライナ・パンサーズのアダム・シーレン【AP Photo/Jacob Kupferman】

カロライナ・パンサーズのクオーターバック(QB)ブライス・ヤングのルーキーシーズンには物足りない点が多くあった。

ドラフト全体1位で指名されたヤングがそれに伴って寄せられていた大きな期待に応えたとは言い難く、ヤングが率いたオフェンスは試合平均ヤード(265.3ヤード)と試合平均得点(13.9点)で最下位に沈み、ヤング自身のパサーレーティングも73.7にとどまっている。

オフェンスのプレーコーラーが何度も入れ替わったり、ヘッドコーチ(HC)を務めていたフランク・ライクや数名の攻撃コーチがシーズン中に解雇されたりしたことがヤングの苦境に拍車をかけたのかもしれない。しかし、パンサーズのベテランワイドレシーバー(WR)アダム・シーレンは、ヤングが直面した逆境はいつか振り返ったときに良い経験だったと思えるはずだと信じている。

シーレンは現地15日(月)に配信される『NFL Network(NFLネットワーク)』の『The Insiders(ジ・インサイダーズ)』で「シーズンが終わった後、ブライスに“これが君や他のみんなにとって厳しいシーズンだったってことは分かっている”と言ったんだけど、それは彼にとって最高の出来事だったと俺は思っている」と話し、こう続けた。

「俺は彼が10年後とか15年後に振り返ったときに“ルーキーイヤーにあんなことが起こって、困難に直面できて本当によかった”って言うと心から思っている」

「彼の力ではどうにもならないことが起こったからこそ、彼はより強いリーダーに、より強い人間に、より強い男になったんだと思う。去年の出来事を糧にして成長する姿を見るのが本当に楽しみだ。チームとしても、ポジティブな面を生かし、ネガティブな面から学んでいく。彼のキャリアがどう展開するのかを見るのが楽しみだ。その最初の数年間に関わって、何が起こるのか見届けられるのをうれしく思うし、ワクワクしている」

ヤングのルーキーシーズンを通して頼れる存在だったシーレンは、レシーブ103回で1,014ヤード、タッチダウン4回を記録。ヤングは2023年シーズンをパス成功率59.8%、2,877ヤード、タッチダウン11回、インターセプト10回という成績で終えた。新ヘッドコーチ(HC)デイブ・カナルスは2024年にそうした数字を飛躍的に伸ばすことを目指すだろう。

そうした取り組みを後押しすべく、パンサーズは今オフシーズンにディオンテ・ジョンソンをトレードで獲得し、ドラフトの全体32位でゼイビア・レゲットを指名するなどしてWR陣を強化している。シーレンはジョンソンとレゲットがどれほどパンサーズ攻撃陣を向上させるかを楽しみにしているだけではなく、すでにジョナサン・ミンゴやテラス・マーシャルJr.といった若手選手たちの成長をオフシーズンプログラムで目の当たりにしてきた。

パンサーズの補強について質問されたシーレンは「ああ、彼らが仕事に取り組むのを見られて、本当にエキサイティングなオフシーズンだった」と答えている。

「若手の何人かはものすごく良くなっている。ミンゴもマーシャルもね。去年とかこれまでは実力を発揮できていなかった、才能のある選手が何人もいる。だから、彼らが選手として成長していくのを見るのは本当に最高だ。それから、ディオンテはとにかく特別なフットボール選手だ。彼の動き方、方向転換の仕方、フットボールを追う能力は、あのグループとチームをすぐに強化したと言える。だから、本当に楽しみだ。他の選手とは違うスキルセットを持った、才能のあるルーキーが入ってくるのも最高だ。彼は大きくて、強くて、フィジカルで、速くて、いろんなことができる選手だ。いろんなことができる選手を何人か確保できたら、オフェンスが成功する上で、ものすごく簡単で本質的な方法が生まれる」

2023年にタンパベイ・バッカニアーズの攻撃コーディネーター(OC)としてQBベイカー・メイフィールドのキャリアの立て直しに貢献したカナルスHCだが、ヤングに関してはより大きなプロジェクトに挑むことになる。また、初めてヘッドコーチに就任したカナルスHCが引き継いだのは、2018年シーズン以降に勝ち越しもプレーオフ進出も成し遂げていないチームだ。

かつてのチームメイトであるQBカーク・カズンズがアトランタ・ファルコンズに移籍して同じ地区に加わったことで、2024年シーズンはシーレンにとってより魅力的なものになるだろう。かつてミネソタ・バイキングスに所属していたシーレンは、そのうち5年間でカズンズのパスを受けていた。

「ああ、彼は素晴らしいフットボール選手だから、年に2回も彼と対戦するというのはあまりうれしくない」とコメントしたシーレンはこう続けている。

「彼はしっかりとディフェンスを研究して理解し、フットボールの試合で勝つための最高のチャンスを自分のチームにもたらす。その部分については楽しみじゃないけど、年に2回、彼に会えるのは楽しみだ。オフシーズンは近況を報告するために数時間ドライブして、何度か一緒にゴルフするだけだろう。だから、本当にクールだし、彼が新たなスタートを切ることにワクワクしている。彼はバイキングスの組織のためにたくさん素晴らしいことをしてくれた。自分もそうだけど、彼にはもっとあそこにいてもらいたかった。でも、そうはいかないのさ。彼が試合に出て新たなスタートを切り、高いレベルでプレーすることに、とにかくワクワクしている」

【RA】