WRサミュエルが持つ多才さに期待するビルズOCブレイディ
2024年07月16日(火) 15:17多才なデュアルスレットとして多くのスポットに対応できるワイドレシーバー(WR)カーティス・サミュエルが自己最高の評価を得たのは、2020年シーズンだった。
その2020年シーズンにカロライナ・パンサーズで1,051スクリメージヤードを記録したサミュエルは、フリーエージェント(FA)市場に向かい、ワシントン・コマンダースと大型の新契約を結んだ。2020年の調子をまだ取り戻していないサミュエルだが、バッファロー・ビルズの一員としてなら、それを取り戻す可能性があると考えられている。
サミュエルにとってのキャリア最高のシーズンは、ジョー・ブレイディがサミュエルの攻撃コーディネーター(OC)を務めた唯一の年に訪れた。
その2年目が、これからやってくる。
ブレイディOCは先日、“Centered On Buffalo Podcast(センタード・オン・バッファロー・ポッドキャスト)”で、ホストを務めるエリック・ウッドに「カーティスが戻ってくるのが本当に楽しみだ。彼とはまだ1年しか一緒に過ごしていない。その1年で彼はずっとこう(上を指さして)成長していたよ」と語った。
その1年で、サミュエルは7年間のNFLキャリアの中で最も多くボールに触れている。サミュエルが2020年シーズンにマークしたレシーブ77回、851レシーブヤード、キャリー41回、200ランヤードという数字は、いずれもキャリア最高の記録となっている。
ブレイディOCはファンがサミュエルから期待できることについて「うまくいけば、少しずつすべてをだ」とコメント。
2023年にコマンダースでプレーしていたサミュエルは、キャリーわずか7回にとどまり、レシーブではチーム内2位となるレシーブ62回、613ヤードをマークしている。サミュエルはブレイディOCというなじみのある攻撃コーディネーターを擁し、レシーバーにはさまざまな不確定要素と可能性を秘めたビルズに加わる。
プロボウルに何度も選出され、過去4シーズンにわたってビルズの不動のナンバーワンWRだったステフォン・ディッグスがチームを去った。ディッグスがヒューストン・テキサンズにトレードされたため、クオーターバック(QB)ジョシュ・アレンには、新しいナンバーワンターゲットを見つける必要がある。
もしかすると、それはサミュエルかもしれない。サミュエルは、昨季もビルズにいたカリル・シャキールや、新人キーオン・コールマン、そのほか数多くの新加入選手、マルケス・バルデス・スカントリング、マック・ホリンズ、チェイス・クレイプール、K.J.ハムラーといったなじみのある名前も含まれているレシーバー陣に加わる。
ブレイディOCがさらに楽しみにしているのは、サミュエルと以前よりも多くの時間をともにできることだ。2020年のオフシーズンは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックの影響で、さまざまな点で通常とは異なり、アクセスや通常の活動が制限されていた。しかし、今回は何の制約もない。
ブレイディOCは「彼と一緒に過ごした1年はCOVIDの年だった」と振り返り、次のように話した。
「だから、オフシーズンに彼とあまり多くのことをする機会がなかった。初めて会ったのはトレーニングキャンプで、そこで彼に何ができるのかを把握し始めたんだ。最初はワイドレシーバーとしてプレーさせて、一部でランニングバックとしてキャリーの機会を与えた。私のキャリア1年目のシーズン第2週でクリスチャン・マカフリーがケガをして、ロースターには優秀なランニングバックがいたから問題なかったのだが、その一方で、“どうやったら、この選手を活かせるか?”という状況だった。彼はその状況を受け入れて、自分なりにプレーしてくれた」
今回もそれが期待されている。
27歳のサミュエルのスキルセットは依然として魅力的だが、ブレイディOCほど一貫してサミュエルの潜在能力を引き出せた人物はいない。
そんなブレイディOCは「彼は信じられないくらい素晴らしいブロッカーだ。アウトサイドでもインサイドでもプレーできる。彼をできるだけ速く動かすことができるし、ボールを持たせれば、いいことが起こる。彼がレシーバーでプレーしていようが、ランニングバックでプレーしていようが、関係ない。彼の多才さが(われわれの)オフェンスの武器になるだろう」とつけ加えた。
不確定要素やカムバックストーリー、2度目3度目のチャンスがあふれる中、ビルズのワイドレシーバー陣は謎や疑問に満ちている。もしかすると、解き放たれたサミュエルがその答えになるかもしれない。
【KO】