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ビルズで再起を試みるWRハムラー、「俺は折れない道、屈しない道を選んだ」

2024年07月16日(火) 15:23


K.J.ハムラー【NFL】

またしても再起を図ろうとしているワイドレシーバー(WR)K.J.ハムラーにとって、今回の挑戦はこれまでで最も厳しいものになっている。

2020年ドラフトの2巡目でデンバー・ブロンコスから指名されたハムラーは、あらゆる局面で逆境を乗り越えることに慣れている。ルーキーシーズンにはハムストリングの問題に悩まされた。2021年にはACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を断裂し、メンタルヘルスの問題も抱えていた。2022年にはまたもやハムストリングの問題を抱え、2023年のオフシーズンには胸筋の部分断裂に見舞われている。

ハムラーは『The Buffalo News(バッファロー・ニュース)』に「たくさんのことを経験してきた」と語り、「でも、たくさんのことを学んだ。過去の小さなことから学んでいかなきゃいけない」とつけ加えた。

しかし、健康に関する最大の問題はその後に訪れている。

昨年のオフシーズン、回復に努めていたハムラーは心臓発作を起こしたのかと錯覚するほどの激しい痛みを感じた。そして、7月下旬に心臓を囲む組織が炎症を起こす心膜炎と診断されている。ブロンコスはメディカルチェックをクリアすれば再契約する可能性も念頭に置きつつ、NFI(非フットボール故障者)指定をした上でハムラーをウェイバーにかけた。

結局、ハムラーは9月下旬にインディアナポリス・コルツの練習生となったが、アクティブロースターに昇格することはなかった。

そして、ハムラーは今年1月にバッファロー・ビルズとリザーブ/フューチャー契約を締結。

25歳のハムラーは現在、NFLの夢を追い続けるために奮闘している。

「俺がポジティブさを保っているのは、おばあちゃんがそれを望んでいると分かっているからだ」とハムラーは明かしている。「この2年間はいろんなことを乗り越えてきたし、おばあちゃんも亡くなった。そういうときに進める道は、ちょっと曲がるか、折れてしまうか、その2つだと思う。俺は折れない道、屈しない道を選んだ」

相手から距離を取ることができる爆発的な運動能力を持つスロットレシーバーとして注目を浴びながらNFL入りしたハムラー。ルーキーシーズンにはそのポテンシャルを垣間見せたものの、相次ぐケガによってその才能は表沙汰にはなっていない。ハムラーはこれまでに23試合に出場し、キャッチ42回、620ヤード、タッチダウン3回を記録してきた。

ハムラーは「去年の収穫は、違う視点から物事を見たこと」と振り返っている。「プラクティススクワッド(練習生)にいたことは屈辱的とまでは言わないけど、学びの機会になった。フィールドには出られなかったけど、とにかくチームの役に立てるように努力した」

ハムラーはトレーニングキャンプに臨もうとしているが、ビルズの再編されたWR陣の中で53名のロースターに入れる可能性は極めて低い。現在はキーオン・コールマンやカーティス・サミュエル、カリル・シャキール、マルケス・バルデス・スカントリング、マック・ホリンズ、チェイス・クレイプールがデプスチャートの上位に位置している。そして、ハムラーやジャスティン・ショーター、アンディ・イザベラ、タイレル・シェイバーズ、ブライアン・トンプソン、ローレンス・キーズがロースター枠をかけて争っている状態だ。

「プレーメーカーになりたい」と強調したハムラーは「第3ダウンとかリターンゲームで頼りにされる存在になりたい。チームに活気をもたらせるよう、できる限りのことをするためにここにいる」と続けた。

【RA】