小さな一歩ではあるが、ワシントン・コマンダースが現地6日（火）にクオーターバック（QB）に関して予期されていた方向にまた一歩踏み出した。

新人QBジェイデン・ダニエルズが今週に行われるコマンダースのプレシーズン初戦に先発出場するとヘッドコーチ（HC）ダン・クインが報道陣に明かしている。

クインHCは火曜日に「最初の非公式デプスチャートでは彼が（QB1）だ」と発表した。

コマンダースが4月に実施されたドラフトで全体2位指名権を費やして獲得したときから、ダニエルズは先発になると見られていたが、クインHCはキャンプ中に単純にダニエルズを先発に指名するのではなく、ダニエルズがトップの座に上りつめるのをゆっくりと待つことを選択。それは表面的なパフォーマンスに見えるかもしれないが、クインHCはその方法を選び、ダニエルズがコマンダースのプレシーズン初戦で先発する権利を獲得したと発表することによって、必然的な展開に向けて徐々に進んでいった。

クインHCはダニエルズについて「彼はその権利を得た」と述べている。「すべての練習の過程で、正確さやパス成功率、投げる方向に関する判断の記録をつけている。それは彼がそうした瞬間を見事に捉えていたことによる副産物だった。すでに言ったように、私たちは単にすべてのプロセスを経ているところだが、目標が設定されているときにそれを達成するところを見届けるのは素晴らしいことだ。そこから次の目標に到達し、また次の目標に到達する。ジェイデンやブランドン（コールマン、オフェンシブタックル／OT）、マイク・セインリスティル（コーナーバック／CB）といった選手たちが、何かを追いかけるタイプのコンペティターであるというのは良いニュースだ。だから、彼らにとって追いかける目標があることは、彼らの性格や競争本能にもとても合っているから本当に良いことだと思っている」

コマンダースで新しい仕事を始めて1年目のクインHCは、まるで期待値の基準を確立しようとしているかのようだ。2023年のハイズマントロフィー受賞者であり、フランチャイズの救世主として選ばれた選手にそれを適用することは、たとえ他の結果があり得るとは到底信じられないとしても、良いスタートだと言えよう。

火曜日のクインHCの口調から判断すると、このプロセスは終わりに近づいているのかもしれない。

「入団してきた彼には大きな期待を寄せていたが、彼は準備や指揮力に関する私の期待も間違いなく超えていると言える」と語ったクインHCはこう続けた。「システムを理解しながら、うまくやるだろうとは思っていた。彼にはそういうところがあるしね。他の選手たちが彼に引き寄せられているのが見て取れる。みんなは彼がどれだけ努力してきたかを認識している」

「マーカス（マリオタ）も本当に良いキャンプを過ごしていると言わないのは間違っているだろう。これは簡単なことではなかった。本当の競争とはそういうものだ。ジェイデンにとって、マーカス以上に素晴らしいチームメイトは思いつかない。すでに言ったように、クオーターバックルームはとにかく素晴らしい状態だ」

2人のハイズマントロフィー受賞者（マリオタは2014年にオレゴン大学で獲得）が同じ空間を共有していることを踏まえると、確かに素晴らしい状態だろう。しかし、誤解してはいけない。健康を維持し、現在の調子を維持すれば、シーズン第1週に先発を務めるのはダニエルズになるはずだ。ダニエルズは現地10日（土）に臨むニューヨーク・ジェッツ戦でその理由を示す最初のチャンスを得る。

【RA】