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NBA選手で五輪金メダリストのステフ・カリーが重視する“練習と準備”について語るドルフィンズHCマクダニエル

2024年08月13日(火) 15:15


マイアミ・ドルフィンズのヘッドコーチ(HC)マイク・マクダニエル【AP Photo/Joshua A. Bickel】

およそ四半世紀ぶりとなるプレーオフゲームでの勝利を目指す2024年のマイアミ・ドルフィンズには、高い目標がある。

そこに到達するためには、トレーニングキャンプを実施している今のうちに基礎と技術に集中することが極めて重要だ。

ドルフィンズのヘッドコーチ(HC)マイク・マクダニエルが考えているように、マクダニエルHC自身とそのチームは、一流になることを目指している。そして、オールNBAに10回選出され、ゴールデンステート・ウォリアーズでNBAタイトルを4回獲得し、アメリカ代表として初の金メダルを獲得したばかりのステフ・カリーほど輝かしい経歴を持つバスケットボール選手はいない。

結局のところ、マクダニエルHCはチャンピオンのように練習するというカリーの考えと同じ考えを持っている。

チーム公式記録によると、マクダニエルHCは現地12日(月)に「このオフシーズンに彼と話す機会があって、彼はシュートを打つたびに、試合中と同じようにリングの前に集中すると話していた」と述べたという。

「そのようにして一流の動きができるわけだが、そうした瞬間に向けて行ってきた練習と準備こそが、彼が他の誰にもできないようなことをやってのける理由なのだ」

多くの決定的なプレーとチャンピオンシップの思い出に彩られたキャリアの中で、カリーはまたひとつ、新たな伝説を作った。オリンピックの準決勝でセルビア相手に36得点を挙げたカリーは、第4クオーターに13点差を巻き返すという驚異的な逆転劇の立役者となり、アメリカ代表を決勝に導いている。セルビア戦ほど印象的な勝利ではなかったが、カリーとアメリカ代表は土曜日にフランスを98対87で下して金メダルを獲得し、さらに多くの祝福を受けた。その試合で24得点を挙げたカリーが、コートを走りながら両手を顔の横に添えた姿は印象的で、それはまさに試合――そして金メダル――を“寝かしつけた”ことを象徴していたと言えよう。

ずっと前にフロリダ州オーランドでカリーと偶然会ったことがあるマクダニエルHCは、NBAのオールスターに10回輝いた経歴を持つカリーから知恵を得たようだ。

マクダニエルHCは「ゴールデンステートがオーランド・マジックとの試合のために遠征していたときのことだと思う。そのとき彼と少し話すことができたんだ」と振り返っている。

「私たちが会話しているところを妻が写真に収めてくれていた。彼も自分たちの写真を撮っていたと思うけど、あまりにも混乱していたから電話番号は聞けなかった。もし彼がこの記者会見を聞いていたら、ぜひあのときの写真が欲しい。でもまあ、かなり素晴らしいひとときだった。彼は、私がアスリートのトレーニングに関して信じていることを極限まで体現している存在だから、ばったり出会って5分から10分くらい話す機会があっても、何を話せばいいのか分からなかった。とにかくいろんなことを早口で話した。彼が集中について話していたことは覚えている」

NFLのサイドラインに立つ者の中でも特に深く、熱意にあふれた知性の持ち主であるマクダニエルHCは、チームの姿を作り上げ、技術や基礎にアプローチし、それらと今後のシーズンを見据えた長期的な視点のバランスを取る上で、トレーニングキャンプが非常に重要だと考えている。

トレーニングキャンプに向けての心構えについて語った際に、マクダニエルHCはカリーとの出会いと、将来の殿堂入りが確実視されているカリーの根気強い仕事への姿勢に言及した。

「今日の練習では特定のポジションに制約があったため、フルスピードのレップスを序盤に行い、練習の最後にウオークスルーや軽い練習、ジョグスルーを挟む必要があった」と述べたマクダニエルHCはこう続けている。

「それは普段から見慣れていることではないかもしれないが、基礎や技術を教える方法を守るための調整だ。いいフットボールチーム、または最高のフットボールチームになりたいのなら、あるいは自分たちが目指しているものになりたいのなら、それを鍛える必要があるということだ。私が今日、チームにステフ・カリーについて話したことと同じようにね」

かつて“男たる者、戦い制して一人前”と言った偉大な選手がいる。

カリーを模範としているマクダニエルHCのように、偉大な選手を見習うのは悪いことではない。

カリーからどのような反応をされたかについて、マクダニエルHCは3ポイントシュートの名手であるカリーが自分のことを認識していたと明かしている。その事実をまだ理解しきれていないマクダニエルHCは次のようにコメントした。

「彼が世間の人と同じように私のことを知ってくれていたのは意味が分からなかった。人々が公共の場で私のことを認識してくれることは多いけど、いつまで経っても慣れない。いつもそうだ。もしかしたら私の思い込みが激しいのかもしれないが、とにかくそんなことは予想していないのだ」

2年連続でプレーオフに進出するも、いずれも1試合で敗退してきたことを受けて、マクダニエルHCは2024年こそドルフィンズがNFLの一流チームに仲間入りを果たすチャンスをつかむ年になると期待している。

【RA】