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ドルフィンズQBタゴヴァイロアの発言は「自分にとってポジティブとは言えない」とバイキングスDCフローレス

2024年08月21日(水) 13:23


ブライアン・フローレスとトゥア・タゴヴァイロア【NFL】

現地20日(火)、ミネソタ・バイキングスの守備コーディネーター(DC)ブライアン・フローレスは自身と自身のコーチングスタイルに対するマイアミ・ドルフィンズのクオーターバック(QB)トゥア・タゴヴァイロアの批判的な発言に反応し、発言には衝撃を受けたものの、タゴヴァイロアの健闘を祈っていると語った。

フローレスは火曜日に予定されていた記者会見の冒頭で「これだけは言っておきたい。私はトゥアの成功を心から喜んでいるし、彼の活躍を心から祈っている」と話している。

「自分にとって選手との関係はとても大切だ。それがコーチングの基本だと思っている。私がコーチになったのは、若い頃に高校や大学、さらにはポップワーナーのコーチから大きな影響を受けてきたからだ。そして、私もそのような影響――ポジティブな影響――を若い選手たちに与え、彼らが最高の状態になるのを後押ししたいと考えたからだ。それは常に、私がコーチングで目標にしていることだ。だから、ただただトゥアの健闘を祈っている」

月曜日に『The Dan Le Batard Show with Stugotz(ザ・ダン・ル・バタード・ショー・ウィズ・スタゴッツ)』に出演したタゴヴァイロアは、フローレス――タゴヴァイロアのキャリア最初の2シーズンでドルフィンズのヘッドコーチ(HC)を務めていたが、2022年1月に解雇された――と現在のヘッドコーチ(HC)マイク・マクダニエルを比較するよう求められた際に、フローレスを“ひどい人”と呼んだことで注目を集めた。

タゴヴァイロアはそこで次のように語っている。「一番単純な言い方をすれば、毎朝起きたときに、君は下手くそだ、その仕事は君にふさわしくない、君はここにいるべきじゃない、この人がここにいるべきだ、君はこの権利を得ていないと俺が言うとする」

「その後に“君はこれにうってつけの存在だ。君は正確で、とにかく最高だ。君はああでこうだ”と言ってくれる人(現在のヘッドコーチであるマイク・マクダニエル)が現れるとする。一方ともう一方の言葉を聞いてどう感じるか? 何が言いたいかは分かるだろ」

フローレスは火曜日、2人の守備選手を伴って壇上に上がっており、セーフティ(S)ジョシュ・メテラスとディフェンシブタックル(DT)ハリソン・フィリップスはフローレスへの支持を示すためにそこにいた。フローレスは報道陣に対し、2人のサポートには“大きな意味がある”と述べ、タゴヴァイロアの発言以降、バイキングスのメンバー以外からも応援のメールを何通か受け取ったと話している。

その一方で、フローレスは火曜日に臨んだ記者会見で、率直かつ脆弱な一面も見せており、タゴヴァイロアの“ひどい人”という発言には特に衝撃を受けたと認めた。

「いいか、私も人間だ」と述べたフローレスはこう続けている。

「だから、自分にとってポジティブとは言えない形で衝撃を受けた。だが同時に、それを利用して“どうすればそこから成長できるか、どうすればもっと良くなれるか”と自問しなければならない。そういう観点から、今はそう考えている」

「それが自分だとは感じていない。だが、どうすればその状況から成長し、ブライアン・フローレスについて誰もそんなことを言わないような世界を作れるのかを考えている」

タゴヴァイロアとの関係を、タゴヴァイロアと同じような形で捉えていたかと問われたフローレスは、修正を行うことがコーチングの重要な部分だと考えていると答えた。

「私は常に修正を行うつもりだし、常に高い基準を持ち続けるつもりだ」とフローレスは強調している。

しかし、フローレスはコーチとして年々成長してきたとした上で、ドルフィンズでの状況の展開について何度も反省してきたことが、そのプロセスの一部になっているとつけ加えた。

フローレスは報道陣に「確かに改善できる部分はあると思うし、そういう面で成長してきた」と述べている。

「もっとうまくやれることや、この2、3年で学んだことを生かそうとしてきた。しかし、長い間、私はこのリーグでの21年にわたるキャリアの中で、たくさんの素晴らしい関係を築いてきた。選手、コーチ、人事担当者、設備担当者、厨房の従業員など、あらゆる面で素晴らしい関係を築いてきた。これからもそうしていくつもりだ」

シーズン開幕が間近に迫る中、両者にとって最適なタイミングとは言えないかもしれないが、今回の件についてタゴヴァイロアと個人的に話すことを考えていると明かしたフローレスは、次のようにコメントしている。

「たぶん、その時が来る、あるいはそれが可能ならば、私はもちろんそれに前向きだ。でも、私も彼と同じようにたくさんのことを抱えている。繰り返しになるが、私はとにかくここにいる選手や、ここでの仕事に集中している」

いつかフローレスとタゴヴァイロアが話をする日は来るかもしれない。その機会がバイキングスとドルフィンズがどちらもバイウイークを迎えるシーズン第6週に訪れる可能性もある。フローレスはそれまで、すべての騒動を脇に置き、2024年NFLシーズンに向けて準備を進めるつもりのようだ。

【RA】