シーズン初戦の先発に指名されれば「準備はできている」とペイトリオッツQBメイ
2024年08月27日(火) 22:35ニューイングランド・ペイトリオッツのクオーターバック(QB)ジャコビー・ブリセットはワシントン・コマンダースとのプレシーズン最終戦の最初のドライブでサックされ、大きな打撃を受けた。その後、数プレー続けて出場したブリセットだったが、途中で退場し、クエッショナブルの指定を受けている。
試合後、ヘッドコーチ(HC)ジェロッド・メイヨは記者団に対し、もしこれがレギュラーシーズンゲームであれば、ブリセットは復帰していた可能性があるとコメント。その一方で、ブリセットの負傷により、新人QBドレイク・メイの出場時間が長くなっており、シーズン第1週の先発に関するメイヨHCの決定はより興味深いものとなった。
ペイトリオッツの公式記録によると、メイヨHCはブリセットについて「彼と話したが、(月曜日に)確認することになるだろう。翌日には、いつでも少し痛みが増すものだ。でも、彼自身は大丈夫だと言っていた」と語ったという。
ブリセットが早々に退場したため、メイはドラフト全体3位指名選手としての才能をさらに発揮する機会を得た。穴だらけでミスが多いオフェンシブライン(OL)の後ろでプレーしながらも、メイはその強肩、抜群の運動能力、そして経験豊富なベテランのようなポケットでの存在感を見せつけている。
メイヨHCは今週初めに開幕戦の先発選手を発表する見込みだ。新人のメイは、1年目のヘッドコーチであるメイヨが自分の番号を呼ぶことがあれば、それに応じる準備はできていると明かし、こうコメントした。
「準備はできていると思う。このフットボールチームが俺に求めることなら何でも準備ができているし、シーズン第1週で(シンシナティ)ベンガルズに勝つために、フィールドに出て行って、チームに貢献する準備もできている」
メイヨHCはブリセットが出場できない場合、メイが先発するとは明言しておらず、次のように述べている。
「私としては100%だと言いたいところだが。彼は今、われわれのロースターで2番目に優れたクオーターバックだ」
トレーニングキャンプに入る時点で、ブリセットはシーズン第1週の先発候補として明確にリードしていたが、メイがいつかその座を引き継ぐ可能性も高かった。しかし、新人のメイはここ数週間で急成長を遂げている。コーチングスタッフはメイのリーダーシップの向上を称賛。加えて、メイのプレーも試合ごとに改善されている。
現地25日(日)夜に行われた試合では、メイは20回中13回のパスを成功させ、126ヤードとタッチダウン1回をマーク。特に、プレッシャーを受けても、正確さを失わなかった素晴らしいパスがいくつか見られた。メイの豪腕はフィールドのどのエリアにもボールを届けることができ、高い運動神経がそこにさらなる要素を追加している。不安定なオフェンシブラインの後ろでは、ポケット内での恐れを知らぬ姿勢が必要だ。一方で、スナップミスやターゲットを外したパスなど、良くない場面もあった。
メイが日曜夜に見せた最も印象的なパスは無効となっている。右からのプレッシャーを感じてポケットを抜け出したメイは、左にロールアウト。走りながら、大きく空いたワイドレシーバー(WR)K.J.オズボーンに向けてディープパスを放ち、オズボーンはエンドゾーンへ駆け込んだ。このプレーはイリーガルフォーメーションの反則で無効になったものの、メイの並外れた強みを示している。
ブリセットが本当にシーズン第1週を欠場するほどのケガをしていないのであれば、メイヨHCの決断は、コーチ自身とペイトリオッツが、メイはフィールドで一番成長できると考えるか、それともシーズン開幕時にサイドラインで学ぶ方が良いと信じるかにかかってくる。
メイヨHCは月曜朝に記者団に対し、先発クオーターバックを誰にするかを決めるには複数の要素を考慮する必要があると語った。
『ESPN.com』によれば、メイヨHCは「練習から始まり、試合でもドレイクはより良いプレーをしている」と述べ、こう続けたという。
「とはいえ、誰が先発になるかは誰もが知りたいことだ。この決定には、考慮すべき複数の要素がある。そのひとつは春のトレーニングキャンプやトレーニングキャンプ全体を通しての総合的な成果だ。それに、しばしば忘れられがちだが、ジャコビーのような選手が持つ全体的な経験も、近いうちに決断を下す際に重要な要素として考慮されるという点も指摘しておきたい」
「彼らの戦いぶりには満足している。願わくば、今後数日以内に先発を決めて、シーズンを始めていきたい」
キャンプ開始当初では、特に周囲の不安定な戦力を考慮に入れ、21歳のメイはブリセットの後ろで学ぶ時間を確保した上で、実戦に投入されるべきだと考えられていた。しかし、メイはシーズン第1週のポジション獲得に向けて明確なアピールをしている。プレシーズン中に毎週のようにメイが見せた成長は、困難な状況を経験しながら学ぶ方がメイにとって最適だという指標かもしれない。問題はメイヨHCがそのように判断するか、それとも元々の計画に従うかという点だ。
【KO】