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レイブンズ戦のOTにおけるチャンス不足を嘆くベンガルズWRヒギンズ、チェイス

2024年10月08日(火) 13:21


シンシナティ・ベンガルズのジャマール・チェイスとティー・ヒギンズ【AP Photo/Jeff Dean】

シンシナティ・ベンガルズはせっかく転がり込んできたチャンスを見過ごし、その代償を支払うことになった。

ボルティモア・レイブンズのクオーターバック(QB)ラマー・ジャクソンがオーバータイム(OT)にファンブルしたことで、ベンガルズは敵陣38ヤード地点でボールを手にし、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)北地区の激しい戦いに終止符を打つチャンスを手に入れた。ベンガルズは3回の攻撃で3ヤード前進し、53ヤードのフィールドゴールをキッカー(K)エバン・マクファーソンに託している。

フットボールの神さまはその積極性のなさを快く思わなかったのか、スナップは乱れ、パンター(P)ライアン・レーコウがそれをうまくセットできず、マクファーソンの蹴ったボールは左に大きく外れた。その2プレー後、レイブンズのKジャスティン・タッカーが24ヤードのフィールドゴールに成功し、41対38でレイブンズが劇的な逆転勝利を収めている。

QBジョー・バロウ、ワイドレシーバー(WR)ジャマール・チェイス、WRティー・ヒギンズが空中戦でレイブンズを苦しめた試合だっただけに、最後に見せた保守的な戦術には違和感があったと言えよう。

ヒギンズは試合後に「個人的には、第1ダウンと第2ダウンにもうちょっとアグレッシブなプレーを選ぶべきだったと思っている。そうすればエバンがもっと良い位置でフィールドゴールを蹴れたはず」とコメント。

「彼はあの距離からも決められる選手だ。彼のせいにするつもりはまったくない、分かるだろ。チーム全体でやることだし、チームとして負けたんだ。でも、俺たちが彼をもっと良いフィールドゴールレンジに置いていれば、より簡単にキックを決められたかもしれない」

また、チェイスは「少なくも1回は俺か、ティーか、ドレイ(アンドレイ・アイオシバス)みたいなプレーメーカーにパスを出して第1ダウンの獲得を試みるべきだったと感じている。試合中はずっとそうしていたしね」とつけ加えている。

392パスヤードを記録したバロウは、キャリア初の5タッチダウンを達成した一方で、インターセプトは1回に抑えた。チェイスはキャッチ10回で193ヤード、タッチダウン2回を記録し、ヒギンズはキャッチ9回で83ヤード、タッチダウン2回をマークしている。

ベンガルズのヘッドコーチ(HC)ザック・テイラーは保守的なアプローチについて弁明し、フィールドゴールレンジから外れる原因になりうるサックやホールディングのペナルティを避けようとしていたと説明。さらに、パスプレーを1回コールしたものの、バロウがランに変更したとつけ加えたテイラーHCはこう述べている。

「フィールドゴールレンジにいて、キッカーのことを信頼していたら、単純にそれだけのことだ」

マクファーソンを信じることは重要だが、マクファーソンが成功を収められるように最善の状況に置くために全力を尽くすことは、また別の話だ。

ベンガルズの失態が示しているように、長距離のフィールドゴールには――成功する可能性が高まっているとはいえ――リスクが伴うものだ。ベンガルズがあと20ヤード近づいていれば、スナップとホールドのミスは問題にならなかったかもしれない。勝負どころで長距離のフィールドゴールを狙うことは、危険な賭けだと言える。

日曜日に痛い目に遭ったベンガルズは1勝4敗となった。

バロウは「今の俺たちはチャンピオンシップレベルのチームじゃない」と語り、「そう思う。調子を取り戻して、シーズンを通して成長し、その境地に達することができると思いたいけど、今はそうじゃないし、もっと成長しなきゃいけない」と続けている。

日曜日の試合では、ベンガルズがAFCの強豪チームと互角に戦えることが示された。とはいえ、テイラーHC率いるチームは今すぐ、シーズン序盤の厳しい状況を打開しなければならない。1990年以降、1勝4敗でスタートした167チームのうち、プレーオフに進出したのはわずか11チームだけだ。

【RA】