ブーイングしていたファンとのやりとりについて語るイーグルスHCシリアニ
2024年10月15日(火) 15:11現地13日(日)にリンカーン・フィナンシャル・フィールドでクリーブランド・ブラウンズに20対16で勝利した試合の終盤に、フィラデルフィア・イーグルスのヘッドコーチ(HC)ニック・シリアニがホームのファンに向かって叫び、身ぶりをする様子がカメラに捉えられていた。
チーム公式記録によると、シリアニHCはにやりと笑いながら「勝ったことに興奮しただけ」と述べたという。
「このリーグで勝つのは難しいから、勝利を手にして興奮している。ファンが何度かフォルススタートを引き起こしてくれて、今回の試合に勝つのに本当に役立った。だが、とにかく勝てたことがうれしいし、リンカーンのサポートには感謝している」
イーグルスファンは試合中に不満をあらわにし、オフェンスが再び停滞した際にブーイングを浴びせた。また、ホームの観客の一部が“ニックをクビにしろ”と唱える場面もあった。
今シーズン、イーグルスは第1クオーターで一度も得点を挙げていない。フランチャイズが創設されてからの2年間(1933年、1934年)以降で、シーズン最初の5試合で第1クオーターを無得点で終えたのは初めてのことだ。
「私たちは観客が応援してくれるときに力を発揮する」と強調したシリアニHCは「これ以上は言わないが、応援してくれる観客の声援が私たちの糧となる。ブーイングは聞こえているし、必ずしも好きなわけではない。それは誰にとっても建設的ではないと思っている。応援してもらって、勢いに乗っているときは最高だ」と続けている。
気骨のあるシリアニHCは、昨シーズン終盤の崩壊から立ち直ろうとしているイーグルスの今季序盤の苦戦に対する批判を受けている。しかし、直近のブラウンズ戦ではワイドレシーバー(WR)A.J.ブラウン、WRデボンタ・スミス、オフェンシブタックル(OT)レイン・ジョンソンが復帰したことで状況が好転。ブラウンがレシーブ6回で116ヤード、タッチダウン1回を記録した傍ら、スミスはレシーブ3回で64ヤードをマークし、勝敗を決定づけるタッチダウンを決めた。また、『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、ジョンソンは28回のパスブロッキングスナップに参加してクオーターバック(QB)プレッシャーを一度も許さなかったという。
大物選手が復帰したにもかかわらず、オフェンスは依然として長い間停滞しているように見えた。
『NJ.com』によると、ジョンソンは「要するにうちのオフェンスは詰まっているってこと」と話したという。
「そんな感じがすることが多い。俺たちは間違いなく不満を感じている。能力も才能もそろっているのに、必要以上に激しい試合になってしまっている。そこを直さないと。才能に関しては、自分がこれまでに関わった中で一番充実したオフェンスの1つだ」
ジョンソンはファンからのブーイングを理解しているとコメント。
「自分でも同じことをすると思う」と語ったジョンソンは「みんな非効率なオフェンスにうんざりしている。特に前半でね。俺たちは自分たち自身で悪い状況に追い込んでいる。第1クオーターは得意分野とは言えない。これについては話し合ってきたけど、前に進んで証明しないといけない」と続けた。
今シーズン、イーグルスは白星と黒星を交互に獲得している。接戦で制したホームゲームを経て、イーグルスはシーズン第7週にニューヨークへ向かい、地区ライバルのニューヨーク・ジャイアンツと対決する予定だ。
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