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背中のケガを抱えながらプレーしたWRピットマンを称賛するコルツHCスタイケン

2024年10月15日(火) 16:23


インディアナポリス・コルツのマイケル・ピットマン【AP Photo/George Walker IV】

マイケル・ピットマンのケガに関する報道には誇張が含まれていた。

インディアナポリス・コルツのワイドレシーバー(WR)であるピットマンが背中のケガで故障者リザーブ(IR)に登録されることはなく、現地13日(日)に行われた試合にも出場して2つの重要なプレーを決めた。コルツはこの試合でテネシー・タイタンズを20対17で下している。

ピットマンが背中のケガでIR入りするというニュースが自分の携帯電話にも届いたと明かしたクオーターバック(QB)ジョー・フラッコは、「彼は俺が今まで一緒にプレーした選手の中で、間違いなく最もタフな選手の1人だ」と話している。

スティーブ・スミスSr.やレイ・ルイス、テレル・サッグス、アンクワン・ボールディンといった選手とプレーしてきたフラッコが、ピットマンを“最もタフな選手”と位置づけたのは、多くのことを物語っていると言えよう。

チーム公式サイトによると、フラッコは「ああいう選手がいると、長い道のりも乗り越えられる。それは勝つためのフットボールをするために必要な選手だ。彼はその点で信じられないほど素晴らしい」と語ったという。

練習を欠席し、クエッショナブルに指定されていたピットマンは、背中のケガを抱えながらタイタンズ戦に出場。その成績はキャッチ3回で35ヤード、タッチダウン1回と、目を見張るものではなかったが、最後の2回のキャッチは大きな意味を持っていた。

第4クオーターにコルツの攻撃が停滞していた中で、ピットマンはエンドゾーンでタイタンズのコーナーバック(CB)ラジャリウス・スニードをかわして難しいキャッチを決めた。結果としてコルツは相手の得点を上回っている。コルツが勝利を確実にしたい場面で2回の攻撃をスリーアンドアウトで終えた後、ピットマンは再びスニードと対峙する中で狭いスペースに向けて投げられたボールをキャッチし、第1ダウンを獲得した上で時間を消費し、事実上、勝利を確実にした。

ヘッドコーチ(HC)シェーン・スタイケンは「(彼は)これまでに出会った中で最もタフな人だ」と述べている。

スタイケンHCはピットマンのケガを抱えながらプレーする能力についてこうつけ加えた。

「それはとても大きなことだ。このリーグはタフでフィジカルなリーグだし、彼はそれを示している。ロッカールームの仲間にとって、彼が困難を乗り越えて戦っている姿を見るのは素晴らしいことだ。彼はまさに戦士だ」

ピットマンはこれまで、リーグ屈指のワイドレシーバーについての議論では見過ごされてきた存在だ。そのピットマンはコーチやチームメイトから寄せられたあふれんばかりの称賛を軽く受け流している。

スタイケンHCの発言について質問されたピットマンは「俺はそこまで自分を評価していない」と答えた。

「とにかく試合に出続けて、どんなチャンスが訪れても最大限に生かせるように、とにかく全力でプレーして、チームの勝利に貢献したい」

信頼できるレシーバーの謙虚な性格こそが、オフシーズンにコルツがピットマンと締結した3年7,100万ドル(約106億0,381万円)の契約を価値あるものにしている。

アウトサイドラインバッカー(OLB)ザイール・フランクリンは「ピットはリーグで一番好きなレシーバーだし、本人にもいつもそう言っている」と明かした。

「彼は素晴らしいプレーを決めているけど、それが理由なわけじゃない。彼のことを気に入っているのは、本来あるべきプレーをするからだ。彼はチームメイトのためにそこにいることにも、リーダーであることにも、最もタフな人であることにも誇りを持っている」

AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)南地区において、0勝2敗のスタートを切ったコルツは、今季初めて地区ライバルとの試合を制して3勝3敗となり、何とか踏みとどまっている。

【RA】