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DTローレンスをベンガルズへトレードしたジャイアンツが10位指名権を獲得、ベンガルズはローレンスと1年約44億円で契約

2026年04月20日(月) 12:07

ニューヨーク・ジャイアンツのデクスター・ローレンス【AP Photo/Adam Hunger】

ディフェンシブタックル(DT)デクスター・ローレンスはトレードの希望を叶え、ニューヨーク・ジャイアンツはその見返りとして切望していたドラフト1巡目指名権を手に入れた。

ジャイアンツは現地23日(木)に開催されるドラフトの全体10位指名権と引き換えに、ローレンスをシンシナティ・ベンガルズへトレードすると、『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとマイク・ガラフォロが土曜日の夜に報じている。また、ベンガルズはローレンスと1年2,800万ドル(約44億4,752万円)の契約延長を結んだと、ラポポートが日曜日の朝に伝えた。その後、両チームがこの取引を正式に発表している。

ベンガルズのヘッドコーチ(HC)ザック・テイラーは声明の中で次のように述べた。

「デクスターをチームに迎えられることにワクワクしている。彼はドラフトされて以来、このリーグで圧倒的な存在感を示してきた選手だ。フィールド上でもロッカールームでも、多大な影響力をもたらしてくれるだろう」

現在28歳のローレンスは、NFLでの7シーズンすべてをビッグブルーで過ごし、2022年から2024年にかけて3年連続でプロボウルに選出されている。ジャイアンツとの契約延長交渉が停滞したことを受け、4月6日にトレードを要求。4月14日にはラポポートが、交渉は行き詰まり、ドラフト開始までに事態が動く可能性が高いと報じていた。

この決着により、ジャイアンツはもともとの全体5位指名権に加えてベンガルズの10位指名権も手にし、トップ10圏内に2つの指名権を持つことになった。一方、3年連続でプレーオフ進出を逃しているベンガルズは、その状況を打開する上で欠かせない強力なインテリアディフェンダーを確保している。

これほどの高順位の指名権を獲得できたことは、ジョン・ハーボーHC体制を始動させるジャイアンツにとって極めて大きな収穫だ。

将来のフランチャイズクオーターバック(QB)候補であるジャクソン・ダートを擁し、ワイドレシーバー(WR)マリク・ネイバースという逸材も抱えるジャイアンツにとって、安価なルーキー契約下にあるダートを中心に、さらなる武器の追加やプロテクション強化を図る絶好の機会となる。一方で、ローレンスの残留に関わらず補強が必要だったディフェンシブラインでは、守備の要であるディフェンシブタックルに生じた巨大な穴を埋めることも急務だ。

今回のトレードは、かつてはリスクを取ることに慎重だったベンガルズが、大きな勝負に出る姿勢を強めていることを示している。29歳でシーズンを迎えるローレンスの獲得は、今勝つための動きであることは間違いなく、昨年のオフシーズンにWRジャマール・チェイスとティー・ヒギンスに与えた高額な契約延長と合わせ、QBジョー・バロウが勝利をつかむために必要なピースをそろえようとするチームの意欲がうかがえる。

2025年シーズンはローレンスにとって、自己最多のサック9回を記録した前年から0.5回へと数字を落とし、不振の年となった。それでもなお、スタッツ以上の影響力を持つ守備の中核であることに変わりはない。

『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、ブロッカーを一手に引き受けるローレンスは2021年以降、53.2%の割合でダブルチームを受けており、これは少なくとも750回以上のスナップに出場した選手の中でリーグ最多だ。この数値は、過去5シーズンでダブルチームを1,103回受けたことを意味し、4桁に達しているのはローレンスのみとなっている。新たなチームメイトとなるディフェンシブエンド(DE)B.J.ヒルも、同期間で3位となるダブルチーム980回を記録しており、相手オフェンスにとっては厄介な状況となりそうだ。

ブロッカーたちはどちらを優先するかの選択を迫られ、ローレンスやヒル、あるいはベンガルズの他のパスラッシャーたちが好機を得ることになるだろう。

ベンガルズとジャイアンツの間で成立したこの大型トレードは、今後数シーズンにわたって影響を及ぼし続けるはずだ。ベンガルズが悲願達成に向けて戦力を整えた一方で、ジャイアンツは一気に再建を加速させる準備を整えている。

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