2026年NFLドラフト対象となるIPPプログラム出身の注目選手、松澤寛政ら4名
2026年04月21日(火) 12:58
毎年、NFLドラフトは何百人ものプロ志望選手たちの夢を実現してきた。
4月23日(木)から25日(土)にかけてピッツバーグで開催される2026年のドラフトも例外ではなく、全体1位から257位までの指名候補たちが、ステージ上で名前を呼ばれる瞬間を待ちわびている。
現地でその様子を見守る選手の中には、2026年のインターナショナル・プレーヤー・パスウェイ(IPP)プログラムから選出された4名が含まれている。ディフェンシブラインマンのユアー・ベルナールとジョシュア・ウェルー、タイトエンド(TE)セイドゥ・トラオーレ、そしてキッカー(K)松澤寛政だ。
IPPプログラムは、世界中からトップレベルの才能を発掘し、選出されたアスリートが将来的にNFLのロースター入りを果たせるよう、育成の機会を提供することを目的として2017年に創設された。2026年クラスの13名は、1月にフロリダ州フォートマイヤーズで開始された10週間のプログラムに招待され、その締めくくりとして、歴史的黒人大学(HBCU)ショーケースやIPPプロデーでスカウトを前にそのスキルを披露する機会を得ている。
これまでのIPPにおける成功例には、フィラデルフィア・イーグルスのオフェンシブタックル(OT)ジョーダン・メイラタやヒューストン・テキサンズのフルバック(FB)ヤコブ・ジョンソン、ニューオーリンズ・セインツのKチャーリー・スミスといった選手たちが名を連ねる。
今週末にかけて、ベルナール、ウェルー、トラオーレ、そして松澤の4名が現地入りし、先人たちに続くべく指名を待つ。
各選手の詳細は以下の通りだ。
DLユアー・ベルナール(ナイジェリア)
4カ国語を操るベルナールは、幼少期にサッカーやバスケットボールを経験した後、アフリカで開催されたリージョナル・フットボール・キャンプを通じてアメリカンフットボールの存在を知った。伝統的な筋力トレーニングやコンディショニングに加え、『YouTube(ユーチューブ)』でパスラッシュの技術を研究したり、木の幹をトレーニング器具に作り替えたりするなど、独創的な手法を用いてNFL候補生へと成長を遂げている。
こうした向上心は、身長約193cm、体重約139kgのラインマンに驚異的な結果をもたらした。3月に開催されたHBCUコンバインでは複数の記録を更新。40ヤード走で4.63秒、垂直跳びで約99cm、立ち幅跳びで約3m30cmを記録し、いずれも体重約136kg超の選手としては同コンバイン史上最高の数値を叩き出している。特に立ち幅跳びの記録は、2026年NFLスカウティングコンバインに参加したどのディフェンシブタックル(DT)の記録よりも30cm以上長かった。
DLジョシュア・ウェルー(ケニア)
ケニアのナイロビで生まれたウェルーは、幼少期にクリケットやフィールドホッケーも経験したが、14歳でイギリスへ渡ると、ラグビーの有望株としてノーサンプトン・セインツのアカデミーに選出。その後、ケニア代表としてラグビーの国際舞台でキャリアをスタートさせるために学校を離れ、19歳の時にはラグビーワールドカップ予選の対アメリカ戦で得点を記録している。
その活躍によってフランスのラグビー2部リーグのチームに加わるチャンスを得たが、ウェルーはアメリカンフットボールへの転向を決意。バッファロー・ビルズの練習生として数シーズンを過ごした元IPP参加者のラグビー選手、クリスチャン・ウェイドに触発されての決断だった。
ベルナールと同様に、ウェルーもHBCUコンバインでトップクラスの記録を残している。40ヤード走で4.45秒、垂直跳びで約104cmをマークし、エッジラッシャーの中で共に首位に立ったほか、立ち幅跳びでも約3m40cmを記録して首位タイとなった。
TEセイドゥ・トラオーレ(イギリス/アルジェリア/コートジボワール)
23歳のトラオーレはイギリスで育ち、10代の頃にロンドン・ウォリアーズで9人制フットボールをプレーしたのがアメリカンスタイルのフットボールとの出会いだった。1年後に17歳でNFLアカデミーに加入すると、その後にフロリダ州の高校であるクリアウォーター・アカデミーで初めて11人制フットボールを経験している。
2021年にアーカンソー州立大学へ進学してカレッジフットボールに転向した際、ワイドレシーバー(WR)からタイトエンドへコンバート。続く2シーズンでレシーブ62回、752ヤード、タッチダウン4回を記録した。2024年から2025年にかけてはミシシッピ州立大学でプレーし、3年生と4年生のシーズンでレシーブ69回、730ヤード、タッチダウン6回という成績を残している。トラオーレは今年のイースト・ウエスト・シュライン・ボウルにも出場した。
パスキャッチの脅威となるタイトエンドであるトラオーレは、HBCUコンバインで40ヤード走4.50秒、3コーンドリル6.95秒、垂直跳び約102cmを記録している。
K松澤寛政(日本)
27歳の松澤は、ハワイ大学で輝かしいカレッジキャリアを築き上げ、ドラフトの日を迎えようとしている。
千葉県市川市出身の松澤は、もともとサッカー選手だったが、アメリカでNFLの試合を観戦したことをきっかけに転向を決意。独学でYouTube動画を研究してキックの技術を磨き、オハイオ州ネルソンビルのホッキング・カレッジで本格的に競技の道へと踏み出した。
その後ハワイ大学へ編入すると、全米屈指のキッカーとして才能を開花させた。4年生となった2025年シーズンにはフィールドゴール29回中27回成功、エクストラポイントは40回すべてを決めた。合計121得点を挙げ、マウンテン・ウェスト・カンファレンスの得点王に輝いている。同大学史上初となる満場一致のオールアメリカンに選出されたほか、シーズン開幕からフィールドゴールを25回連続成功させるというFBS(フットボール・ボウル・サブディビジョン)記録を樹立。さらに、NFLで17シーズンのキャリアを誇るジェイソン・イーラム以来、レインボーウォリアーズの選手として史上2人目となるルー・グローザ賞のファイナリストにも名を連ねている。
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