ジェッツへのトレードを喜ぶWRアダムス、「みんながそれぞれ前に進める」
2024年10月17日(木) 13:14ワイドレシーバー(WR)デイバント・アダムスは自身の望みをかなえ、ニューヨーク・ジェッツに加入した。その結果、報道陣は現地16日(水)に、これがずっと望んできたことなのかとアダムスに尋ねる最初の機会を得ている。
アダムスははっきりとそう答えたわけではないものの、時には別れが全員にとって最良の選択肢になることもあると指摘。フィールド復帰の日も近づきつつあるようで、ハムストリングのケガでラスベガス・レイダースでの最後の3試合を欠場したアダムスは、シーズン第7週には間違いなくジェッツの一員として“プレーできる”と報道陣に明かした。
「間違いなく、ジェットコースターのような展開だった。幸せだと言うのは変な感じだけど、明らかに変化の時が来ていた」とアダムスは話している。
「全体的にちょっと奇妙な展開になったけど、最終的にはより良い状況になったと思う。レイダースもより良い状況にいると思うし、みんながそれぞれ前に進めるようになった」
アダムスが“少し奇妙”と形容したのは正しい。アダムスはレイダースがクリーブランド・ブラウンズに20対16で勝利した試合を欠場した後、10月1日にトレードを要求し、厳しいシーズンの中での明るいニュースを台無しにした。しかし、『Netflix(ネットフリックス)』の“Receiver(レシーバー)”シリーズでも映し出されていたように、アダムスは昨シーズンからレイダースに不満を募らせており、クオーターバック(QB)ガードナー・ミンシューのパフォーマンスが精彩を欠いていたことが、その不満を再燃させたようだ。
そうした不満は今回、トレードという結果につながっている。アダムスは希望の移籍先について言葉を濁すことなく、グリーンベイ・パッカーズでの8シーズン(2014年から2021年)を共に過ごした親友のQBアーロン・ロジャースが所属しているジェッツだと明言していた。
ジェッツへのトレードを希望していることをレイダースに伝えることができていたのかと尋ねられたアダムスは「基本的にはそうだ」と答えている。
「つまり、そこから始まった。レイダースのファンや関係者はみんな、すべてを見ていた。トレードを要求していることや、チームを見捨てて出たがっていることもね。でも、自分にはできると思うことが大事で・・・フィールドにいるときに無力感を感じたくないんだ。全試合で100ヤードとか150ヤード、200ヤードを記録できるわけじゃないけど、フィールドに立つたびに試合に影響を与えられていると感じたい。つまり、自分が成功するためにやらなきゃいけないことがあまりにも多いと感じながらフィールドに立つんじゃなくて、必要なときにプレーを決めて試合に変化を起こせるっていう自信を持つことが大事なんだ」
ロジャースと組むことで、ミンシューやエイダン・オコンネルとプレーするときよりもアダムスが成功するチャンスは確実に高まるだろう。アダムスは水曜日に「時には、自分らしくいられる状況に身を置くために、物事を簡単にしなければならないこともある」と話している。一方、ロジャースも今回のトレードには満足しているようだ。トレード成立の数時間前に、ロジャースはWRマイク・ウィリアムスを狙ったパスを相手に奪われ、またしても痛恨の敗北を喫したばかりだった。
ロースターを調整している人たちはアダムスとウィリアムスを入れ替えた方がいいかもしれない。月曜夜にバッファロー・ビルズに敗れた後、ロジャースがウィリアムスのルートランニングに対する不満を隠さなかったことを考慮すると、なおさらそう言える。しかし、ロジャースとアダムスの連携が初めてジェッツで実現すれば、そうした不満はすぐに過去のものになるだろう。
すでに、その瞬間が実現することを待ち望んでいるアダムスは次のように語った。
「また相棒と一緒にいられるのは最高だ。何よりも、彼と毎日一緒に過ごせることにすごく価値を感じている。一緒にいることはもちろん、彼が自分のクオーターバックになるってこともね。彼がいるからこそ、今の自分があるし、選手としても成長できた。知的なアプローチでも、細部へのこだわりでもそうだけど、彼から学び、プレーのやり方を見て、いつもどれだけ集中しているかを見ていると、それが最終的に今の自分のプレースタイルに大きく影響していると思う」
アダムスはパッカーズからレイダースに移籍する際にも同様の考えを語っていた。当時はフレズノ州立大学時代にチームメイトだったQBデレック・カーがレイダースの先発を務めていたが、前ヘッドコーチ(HC)ジョシュ・マクダニエルズの指揮下でその体制は崩壊。それと同時に、アダムスのレイダースでの時間もカウントダウンが始まった。
そして、その時計は火曜日に止まった。アダムスは新しいチームでより多くの時間を過ごせることを願っている。
ジェッツとの長期的な関係を望んでいるのかと質問されたアダムスは「そう願っている」と答え、「どこに行くにしても、新しいホームを探さなきゃいけなくなることを願って行くわけじゃないからな」と続けた。
【RA】