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ジェッツ戦のQBウィルソンは「素晴らしかった」とスティーラーズHCトムリン

2024年10月22日(火) 13:49


ピッツバーグ・スティーラーズのラッセル・ウィルソン【AP Photo/Gene J. Puskar】

現地20日(日)夜に行われたニューヨーク・ジェッツ戦の立ち上がりで、ピッツバーグ・スティーラーズのクオーターバック(QB)ラッセル・ウィルソンはまるで昨年のクリスマスイブ以来、本格的な試合から遠ざかっていたかのようだった。しかし、プロボウルに8回選出されているウィルソンは次第に本来のペースを取り戻し、ディープパスを何度か決め、チームを37対15の勝利へと導いた。

「彼は素晴らしかったと思う」とヘッドコーチ(HC)マイク・トムリンはウィルソンを称えた。

「試合が進むにつれて彼はどんどん良くなっていったが、それは驚くことではない。確かに、しばらく試合から離れていたが、徐々に感覚を取り戻し、ボールをうまく配分して素晴らしいプレーをしてくれた」

試合序盤、ウィルソンがいくつかのパスを失敗すると、ホームの観客からは早くもブーイングが響いた。最初のドライブでフィールドゴールを決めたものの、その後スティーラーズは3回連続でスリーアンドアウトとなり、一部のファンからはQBジャスティン・フィールズとの交代を求める声さえ上がった。

しかし、コーナーバック(CB)ビーニー・ビショップJr.が前半終了間際にインターセプトをタッチダウンにつなげたことで、ウィルソンは落ち着きを取り戻し、そこからオフェンスはフィールドを縦横無尽に駆け巡った。最後の5つのポゼッションすべてで得点を挙げ、そのうち4つがタッチダウンとなった。

試合序盤の観客の反応について聞かれたウィルソンは、「まずは、ニュートラルな状態でいることが大切だと思っている」と答えた。

「気持ちが上がりすぎても、下がりすぎても良くない。開始直後に何度かチャンスを逃したけど、それでもプレーオフの野球のように、最初の2打席は凡退しても、そこから徐々にエンジンがかかってくる感じだ。コーチにも“ここから勢いに乗っていく”とずっと言っていたんだ。そして実際にそうなった」

ウィルソンはシーズン第7週で264ヤードを投げ、2つのタッチダウンパスを決め、インターセプトはゼロ、パサーレーティング109.0を記録し、さらにランでもタッチダウンを決めている。これはスティーラーズでのデビュー戦における最多パスヤード記録となり、1957年のシーズン第1週にアール・モラルが記録した249ヤードを上回った。

ウィルソンの第7週のパサーレーティング(109.0)は、フィールズが2024年に6試合で記録した最高値である104.0(シーズン第4週のインディアナポリス・コルツ戦)を超えている。

「現実には、まだまだ伸びしろがある」とウィルソンはコメント。

「それが良いニュースだ。まだまだやれることはたくさんあるし、これからもっと良くなっていく。チームとしても成長を続けていくし、シーズンもまだ続く。ひとまず今の状態に満足している」

序盤のウィルソンの不正確なパスによりスティーラーズのオフェンスは停滞し、早期交代を求める声も上がったが、トムリンHCは35歳のウィルソンを信じ続け、その決断は結果的に功を奏した。ウィルソンはワイドレシーバー(WR)ジョージ・ピケンズへのディープパスを何度か成功させ、それによってこれまで抑制されていたオフェンスが一気に解放された。ウィルソンの正確なタッチとプログレッションをスムーズに進める能力によって、シーズン序盤と比べて、とりわけレッドゾーンにおけるスティーラーズのパス攻撃が飛躍的に改善した。

「ジョージへの最初のタッチダウンを決めた時、これからもこういうプレーが増えていくだろうと感じた」とウィルソンは語っている。

「最初のホームランや二塁打で流れが変わるような感じだ。10月だから野球の話をしているわけだけど、みんなが努力を積み重ねて、それぞれが自分の役割を果たせば、いずれ結果が追いついてくる。今夜はまさにその通りだった」

今回のパフォーマンスは、昨シーズンにウィルソンがデンバー・ブロンコスで見せたいくつかのベストゲームに似ていた。サイドライン際でピケンズへの五分五分のパスが成功すれば、スティーラーズのオフェンスは脅威となる。逆にそれが失敗すると、苦しい展開になるかもしれない。日曜日の試合ではそれが完璧に機能した。

37得点を挙げたスティーラーズが最後にこれほどの得点を記録したのは、2021年シーズン第11週にQBベン・ロスリスバーガーが先発したロサンゼルス・チャージャーズ戦(41対37で敗北)以来となる。

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