2勝しか挙げていない中、レイダースでの将来について「私は契約中だ」とピアースHC
2024年12月18日(水) 10:54ラスベガス・レイダースが10連敗を喫したことで、ヘッドコーチ(HC)アントニオ・ピアースは不快な質問に答えざるを得なくなっている。
現地16日(月)夜に行われたアトランタ・ファルコンズ戦に15対9で敗れた翌日、ピアースHCは来季もレイダースに戻って来ると考えているのかと質問された。
ピアースHCは火曜日に淡々とした口調で「私は契約中だ」と答えている。
ピアースHCのラスベガスでの初めてのフルシーズンは理想的なものではなく、月曜夜の敗北はシーズンを通して続いている苦戦を象徴するものだった。
レイダースのオーナーであるマーク・デイビスの最近の発言は、ピアースHCの今後に対して自信を与えるようなものではなかったため、ピアースHCはメディアから厳しい質問を受けている。
『The Athletic(ジ・アスレチック)』によると、デイビスは先週、「もちろん、ものすごく失望している」と述べ、こう続けたという。
「進歩を見たい。言い訳はない。負傷者やその他の問題もあるが、チームはそれらの問題をどう乗り越えるかを考えなければならない。誰かが批判を受けるとしたら、それは私に向けられるべきだ。なぜなら、繰り返しになるが、フィールドで決定を下す人々を雇っているのは私だからだ。現時点では、もちろん満足していないが、シーズンを戦い抜いてから、再評価する必要がある」
今季、レイダースの3番手QBとなっているデズモンド・リッダーが指揮を執る中、レイダース攻撃陣は月曜日の試合で特に停滞し、トータルで249ヤード(前半80ヤード)にとどまり、3回のギブアウェイを喫した。2回のパントブロックや1回のエクストラポイントブロック、さらには3ヤードラインで受けたパントがセーフティにつながるといったスペシャルチームの重大なミスが、堅実なパフォーマンスを見せていたディフェンスの努力を台無しにしている。
長らく問題となっているレイダース攻撃陣の苦戦は、主にクオーターバックの不安定なプレーによるもので、その結果、レイダースはトータルオフェンス(試合平均299.1ヤード、28位)と得点(試合平均17.5点、29位)の両方でワースト5に位置している。
ガードナー・ミンシューはシーズン開幕時に先発の座を射止めたものの、シーズン第5週に敗れたデンバー・ブロンコス戦の途中にベンチに下げられた。エイダン・オコンネルはオフェンスに活気を与えたように見えたが、2週間後に親指を骨折し、ミンシューが再び先発に復帰している。その後、今度はミンシューがシーズン第12週に鎖骨を骨折し、厳しいシーズンを早々に終えた。次の試合には健康を取り戻したオコンネルが出場したが、シーズン第14週に膝の骨挫傷に見舞われ、月曜日にはリッダーが先発を務めている。
そうした結果、レイダースは10連敗を喫した。『NFL Research(NFLリサーチ)』によると、これは今季のNFL全体で最長の連敗記録であり、1962年の13試合に続き、フランチャイズ史上2番目に長い連敗記録となっているとのこと。
ピアースHCは2023年にレイダースの暫定ヘッドコーチとして素晴らしい活躍を見せ、選手やファンを魅了したことでフルタイムの仕事を獲得。しかし、2024年シーズンに向けて46歳の元選手が生み出した興奮は冷めつつあり、現在はNFLで次に1年限りで解任されるコーチになる可能性が出てきている。この3年間、NFLでは毎年そのようなコーチが出ており、2023年はフランク・ライク、2022年はナサニエル・ハケット、2021年はアーバン・マイヤーがそうだった。
今季の残り期間でピアースHCとそのスタッフにとって唯一の朗報があるとすれば、それはオコンネルが復帰する可能性だ。ピアースHCはオコンネルがシーズン第16週に行われるジャクソンビル・ジャガーズ戦の“出場に向けて順調に進んでいる”と述べている。
残りの3週間が、ピアースが2025年に再びヘッドコーチとして戻るかどうかの分かれ目となるかもしれない。それは、契約があっても保証されているわけではないからだ。誇り高いフランチャイズが不名誉な連敗を避けることは、その目的を達成する上で間違いなく役立つだろう。
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