バッカニアーズのコーエンOCがジャガーズの次期HC就任へ
2025年01月24日(金) 23:54ジャクソンビル・ジャガーズと悪くない雰囲気にあったタンパベイ・バッカニアーズの攻撃コーディネーター(OC)リアム・コーエンが、ついにゴールインするようだ。
ジャガーズとコーエンが、チームの次期ヘッドコーチとしての契約締結に向かって動いていると『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポート、トム・ペリセロ、マイク・ガラフォロが現地23日(木)に伝えている。
金曜日までは何も最終決定には至らない見込みだが、契約締結に向けてさまざまな兆候が見えている中、コーエンはアシスタントコーチらにデュバルを離れる予定であると語っている。
このニュースが明らかになる以前、コーエンは自らジャガーズのHC候補から外れ、代わりに昇給を伴うバッカニアーズ残留を選んでいた。バッカニアーズにとどまるとのコーエンの決断が公になってから数時間で、ジャガーズはジェネラルマネジャー(GM)トレント・バールケを解任している。その動きが、コーエンと組む道を再度開くことにつながったようだ。
その翌日、バッカニアーズ首脳陣が引き止めを図る中、コーエンはジャクソンビルのチームを訪れていた。ペリセロによれば、コーエンはバッカニアーズのトッド・ボウルズHCに連絡をとったという。その後、コーエンはダグ・ペダーソンに代わる新HCに就くことに合意。ジャガーズで3シーズンを過ごしたペダーソンは、1月6日に解雇されていた。
バールケが構想から外れたことで、コーエンは空いている職に対して再び関心を持ったようだ。ジャクソンビルがコーエンのどこに魅了されているかは分かりやすい。コーエンはバッカニアーズのプレーコーラーを務めた初めてのシーズンに、チームをトータルヤード、および試合平均パッシングヤードとラッシングヤードでトップ4に押し上げた。コーエンはクオーターバック(QB)ベイカー・メイフィールドのパッシングヤードとタッチダウンパスの自己ベスト更新(それぞれ4,500ヤードと41回)にも助力している。
おそらく、さらに注目すべきは、タンパベイのラッシングアタックの再来だ。2023年は試合平均ラッシングヤードで最下位に沈んだバッカニアーズが、2024年にはとてつもない巻き返しを見せた。スリーマンバックフィールドを率いた新人ランニングバック(RB)のバッキー・アービングは、試合平均ラッシングヤードで2024年に4位につけている。
守備畑のボウルズがヘッドコーチを務めながらも、2024年のバッカニアーズは攻撃力のあるチームになった。それは選手から最大の力を引き出すコーエンの能力のおかげだ。
アービングはその成功(キャリー207回、1,122ヤード、ラッシングタッチダウン8回)によって、シーズン後半にはデプスチャートの頂点に浮上。復帰したラシャード・ホワイトと、これまでは注目されていなかった強健なランナーであるショーン・タッカーが、合わせて921ヤードとタッチダウン5回をマークしている。また、メイフィールドはトップ2のターゲット――ワイドレシーバー(WR)のマイク・エバンスとクリス・ゴッドウィン――が不在の状況にもかかわらず、空中戦でも成功を見いだした。その際に頼みの綱にしたのが、タイトエンド(TE)ケイド・オットンや、才能を開花させつつあるスタールーキーのWRジェイレン・マクミランだ。エバンスが戻ってきてからは、メイフィールドと組んでバッカニアーズを再びNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)南地区タイトルへと導いている。エバンスはレギュラーシーズンの最後のプレーで、1,000レシービングヤード越えを達成した。
コーエンはショーン・マクベイのコーチングツリーに連なっている。ロサンゼルス・ラムズでショーン・マクベイHCの下に就いた後、ケンタッキー大学で数シーズンを過ごし、ラムズに復帰。2024年にデイブ・カナルスがカロライナ・パンサーズのヘッドコーチ職を得たのに伴い、バッカニアーズはオフェンスのまとめ役をコーエンに託し、2024年シーズンを通じて、その成果を味わっていた。
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