ニューオーリンズ・セインツはヘッドコーチ（HC）探しで有力候補を絞り込んでいるようだが、その人物を採用するにはもう少し待たなければならない。

セインツが第59回スーパーボウルの終了後にフィラデルフィア・イーグルスの攻撃コーディネーター（OC）ケレン・ムーアと面談する予定だと『NFL Network（NFLネットワーク）』のイアン・ラポポート、マイク・ガラフォロ、トム・ペリセロが報じた。

ラポポート、ガラフォロ、ペリセロによると、予定されている面談は両者が話し合える初めての機会となり、ムーアが空席となっているポジションの最有力候補であることを示しているという。第59回スーパーボウルはニューオーリンズで開催されるため、ムーアは試合後にそのまま街に滞在してセインツと面談することができる。

ムーアは初めてイーグルスOCとして迎えた2024年シーズンに、オフェンスを試合平均トータルヤードで8位に導いた。また、2,000ランヤードを突破したランニングバック（RB）セイクワン・バークリーに大きく支えられ、イーグルス攻撃陣は試合平均ランヤードで2位にランクインしている。しかし、すべてが順調だったわけではなく、特にパス攻撃においては、安定した結果を出すのに苦労する場面もあった。

バークリーはそうした小さな欠点を補い、イーグルスがレギュラーシーズン最後の13試合中12試合に勝利し、プレーオフでの3試合も制して第59回スーパーボウルへの切符を手に入れるのに貢献した。

イーグルスに加入する前、ムーアはロサンゼルス・チャージャーズの攻撃コーディネーターを1シーズンにわたって務めたが、5勝12敗と惨憺（さんたん）たる結果に終わり、ヘッドコーチを務めていたブランドン・ステイリーが解雇された2023年シーズンを経てロサンゼルスを去った。ムーアはチャージャーズに加入する前の5年間をダラス・カウボーイズで過ごしている。ダラスでは、クオーターバック（QB）コーチとしてキャリアをスタートさせ、ジェイソン・ギャレットとマイク・マッカーシーの下で攻撃コーディネーターを務めた。カウボーイズを退団したのは、2023年シーズンを迎えるにあたってマッカーシーがプレーコールの担当を希望したからだった。

ムーアはカウボーイズ時代の初期から前途有望なプレーコーラーとして高い評価を得ており、それが2020年にマッカーシーがカウボーイズのヘッドコーチに就任した際にムーアを引き続き採用した理由にもつながっている。しかし、2022年シーズンと2023年シーズンはそうした成長が常にスムーズに進むわけではないということを思い知らせるものとなった。その一方で、ムーアの尽力によってイーグルスがスーパーボウルに返り咲いたことは、セインツがヘッドコーチ候補としてムーアを追い求める理由となったようだ。

ムーアはここ数週間、そのポジションの最有力候補と見なされている。時間をかけて決断を下そうとしていることから、セインツはムーアがシーズンを終えるのを待ってから採用を決めるつもりのようだ。

【RA】