2024年AP通信オフェンス部門年間最優秀新人賞はコマンダースQBダニエルズ
2025年02月07日(金) 11:432024年シーズンの最もスリリングな新人が、それにふさわしい賞を獲得した。
ニューオーリンズで『NFL Honors(NFLオナーズ)』が開催されている現地6日(木)、ワシントン・コマンダースのクオーターバック(QB)ジェイデン・ダニエルズが、2024年AP通信NFL攻撃部門年間最優秀新人賞に選ばれている。
ダニエルズはたった1シーズンで、ワシントンのチームの行方を大きく変えている。
2023年のハイズマントロフィー受賞者であり、2024年NFLドラフトの全体2位で指名されたダニエルズは、トレーニングキャンプで先発の座を勝ち取った後、NFLの先発QBという重責を担えることをあっという間に証明してみせた。ダニエルズはシカゴ・ベアーズ戦でヘイルメアリーパスを決めて見る者の度肝を抜いたシーズン第8週の試合を含め、チームを7勝2敗でのスタートに導いている。
そのプレーで広く注目を集めるようになったダニエルズだが、シーズン第1週からパフォーマンスを見守っていた人々にとっては、特別な選手であることは既知の事実だった。ダニエルズは攻撃コーディネーター(OC)クリフ・キングスベリーのオフェンスを、熟練の技と、年齢をはるかに超えた見識をもって実践。シーズン序盤に負った肋骨の負傷をも乗り越え、ワシントンをプレーオフ争いまで導き、ポストシーズンへの切符を勝ち取っている。ディビジョナルラウンドではデトロイト・ライオンズを下し、スーパーボウル出場まであと1勝というところまで迫った。
今季の成績はコンプリート率69%、3,568パッシングヤード、タッチダウン対インターセプトが25対9、パサーレーティング100.1と、優れたものだった。しかし、持ち味は腕だけではない。ダニエルズは891ラッシングヤードをマークし、新人クオーターバックによるラッシングヤード記録を更新。以前の記録はワシントンで傑出したパフォーマンスを見せたQBロバート・グリフィン三世によるものだ。また、ダニエルズの今季タッチダウンランは6回だった。前述のコンプリート率は、NFLで一定の基準を満たした新人QBの中で歴代トップであり、1シーズンで3,000パッシングヤード以上、750ラッシングヤード以上の両方をマークした新人は、NFL史上、ダニエルズのみとなっている。
ダニエルズのデュアルスレットの能力を中心に、あまりにも長い間フットボール界で低迷してきたコマンダースの攻撃陣とフランチャイズそのものの力が解き放たれ、チームは2024年に大きな飛躍を遂げた。少なくとも1935年以降で12勝を挙げた新人クオーターバックはダック・プレスコットとベン・ロスリスバーガーだけであり、今、ルイジアナ州立大学出身のダニエルズがそこに加わっている。また、最初のシーズンにタッチダウン30回以上を決めたのはダニエルズが歴代5人目で、これまでにジャスティン・ハーバート、キャム・ニュートン、ラッセル・ウィルソン、そしてダニエルズと同じく2024年度の新人であるボー・ニックスが同じ偉業を達成している。
シーズン半ばに目立った活躍をしたニックスが攻撃部門年間最優秀新人賞の候補と見られていたが、誰がその賞にふさわしいかはシーズン末までに明らかになっていた。ワシントンの未来を背負う新しい顔であり、豊かな才能の持ち主であるこの若手には、今後10年単位でプロフットボール界の主要選手であり続けることが保証されている。
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