ラムズOLBジャレッド・ヴァースが大差をつけて2024年AP通信NFLディフェンス部門新人賞に
2025年02月07日(金) 14:142016年以来の1巡目指名を2024年NFLドラフトで行ったとき、ロサンゼルス・ラムズはホームランを飛ばしたと思っただろう。
ふたを開けてみれば、それ以上の出来だったと言える。フロリダ州立大学のスター選手だったエッジラッシャーのジャレッド・ヴァースを指名したとき、彼らは未来の新人賞受賞者を獲得していたのだ。
現地6日(木)、『NFL Honors(NFLオナーズ)』でヴァースが2024年AP通信NFLディフェンス部門新人賞に選ばれた。印象的なシーズンを祝祭の中で締めくくったヴァースのベストシーズンは、まだこの先に待っているだろう。
1位票を37票集めたヴァースは、計427ポイントを獲得。ヴァース以外で1位票の得票数が複数あったのはフィラデルフィア・イーグルスのコーナーバック(CB)クインヨン・ミッチェル(9票)だけで、そのミッチェルが239ポイントで2位につけている。ヴァースのチームメイトであるブレイデン・フィスク(96ポイント)、イーグルスのCBクーパー・デジャン(91ポイント)、マイアミ・ドルフィンズのパスラッシャーであるチョップ・ロビンソン(75ポイント)が3位以下に続いた。
攻撃側の選手に偏り、ディフェンダーの名は全体15位(インディアナポリス・コルツのライアトゥ・ラトゥ)まで呼ばれることのなかったドラフトで、ヴァースは全体19位指名によってラムズに加入した。このドラフトの傾向から1巡目の後半まで残っていたヴァースを、ラムズは喜んで獲得している。
新人でありながら最初から順調にスタートしたヴァースは、初めてのNFLゲームでサックを記録。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によれば、ヴァースはサック4.5回でシーズンを終えたものの、より重要な部分としてQBプレッシャー(76回)ですべてのラッシャーのトップに立っている。また、2024年にランストップ40回以上を記録した選手で、ラインバッカー以外には8人しかいない中の1人だった。そのベストの瞬間は、シーズン末にやってきた。ラムズが15対2でバイキングスを下したワイルドカードゲームで、ヴァースはファンブルリターンタッチダウンを記録。ディビジョナルラウンドの試合でも一貫して相手攻撃陣をかき回し、QBプレッシャー4回とサック2回をマークしている。この試合でラムズが敗れた相手であるイーグルスは、後にNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)王者となっている。ヴァースの試合前のコメントが影響し、終始敵地でブーイングを受ける中でのパフォーマンスだった。
ラムズは最初の2つの指名権でいずれもフロリダ州立大学の守備選手を選択しており、ヴァースがその1人目だった。ヴァースを指名した翌日、ラムズはディフェンシブタックル(DT)のフィスクを指名。アーロン・ドナルドが引退したラムズは、ヴァース、フィスク、コビー・ターナー、ボビー・ブラウン三世のフロントフォーでディフェンシブラインの立て直しに成功している。
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