ペイトリオッツ一筋10年のCアンドリュースが現役引退
2025年05月29日(木) 14:21
スーパーボウルを2度制覇し、10年にわたってニューイングランド・ペイトリオッツでプレーしたセンター(C)デービッド・アンドリュースが現役引退を決断した。
現地28日(水)、3月にペイトリオッツからリリースされていたアンドリュースが現役を退くことをチームが発表した。
アンドリュースの引退会見は2日(月)に予定されている。
アンドリュースはペイトリオッツ王朝の終盤においてセンターとして欠かせない存在であり、スーパーボウルでは3回先発を務めている。アトランタ・ファルコンズとの第51回スーパーボウル、ロサンゼルス・ラムズとの第53回スーパーボウルで勝利し、チームのロンバルディトロフィー獲得に大きく貢献した。
32歳のアンドリュースはプロボウル選出経験こそなかったものの、2017年から2022年にかけてはリーグ屈指のセンターとして活躍。フィラデルフィア・イーグルスに敗れた第52回スーパーボウルに至るまでの2017年シーズンには、PFF(Pro Football Reference/プロ・フットボール・レファレンス)総合評価で自身最高の83.5を記録した。現役時代は、レジェンドのクオーターバック(QB)トム・ブレイディをはじめ、ジミー・ガロポロ、ジャコビー・ブリセット、キャム・ニュートン、マック・ジョーンズ、そして今のフランチャイズの新たな顔となるドレイク・メイらにスナップを届けてきた。
一方で、度重なるケガがキャリアに影を落とした。通算124試合に出場し、そのうち121試合で先発したアンドリュースだが、2019年シーズンは血栓のため全休。2020年と2022年にも複数試合を欠場し、昨シーズンはわずか4試合の出場にとどまり、回旋筋腱板(かいせんきんけんばん/ローテーターカフ)の手術を受けることとなった。
2025年シーズンからは、マイク・ブレイベル新ヘッドコーチ(HC)の下で新時代を迎えるペイトリオッツ。センターのポジションはフリーエージェント(FA)で加入したギャレット・ブラッドベリー、あるいは新人のジャレッド・ウィルソンが担う可能性が高い。
サンフランシスコ・49ersに敗れた昨年のシーズン第4週の試合がアンドリュースにとって最後の出場となった。
アンドリュースの初出場は2015年シーズンの開幕戦、ピッツバーグ・スティーラーズに勝利した一戦だった。この年、ペイトリオッツはAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームまで駒を進め、それはドラフト外でジョージア大学から入団した当時のアンドリュースにとって、フランチャイズの当たり前の姿だった。
王朝の真っただ中でキャリアをスタートさせ、再建期のさなかにその幕を下ろすこととなった。
リリース当時、「少しショックだった」と率直な思いを口にしていたアンドリュースは、今後について考える時間が必要だとも語っていた。そして今、ついに現役引退を決断している。
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