QBパビアにはボルティモアで「白紙からの再スタート」を提供するとレイブンズHCミンター
2026年04月30日(木) 12:51
ドラフト外フリーエージェント(FA)という、時として忘れ去られがちな荒波の中に漂っていたクオーターバック(QB)ディエゴ・パビアが、ボルティモアに居場所を確保した。
2025年ハイズマントロフィーの投票で2位に入ったパビアは、レイブンズと3年契約を締結。ボルティモアで予定されていたトライアウトを終える前にオファーを受け、ラマー・ジャクソンという絶対的なフランチャイズクオーターバックを擁する組織に、世間の注目を集める選手が加わることになった。
レイブンズのヘッドコーチ(HC)ジェシー・ミンターは、悲惨な状況にあったヴァンダービルト大学をSEC(サウスイースタン・カンファレンス)の有力校へと変貌させたスターQBであるパビアを加えることで生じる注目度を理解している。また、パビアが静かで目立たないバックアップQBに収まるようなタイプではないことも承知の上だ。ミンターはそれらを一切懸念しておらず、レイブンズの一員として自らの物語を書き換える機会をパビアに喜んで与えるつもりでいる。
「ヴァンダービルト大学のヘッドコーチであり、私の親友でもあるクラーク・リーも言っていたように、ディエゴについて一つ言えるのは、彼がチームの力を何倍にも高める存在だったということだ」とミンターは現地29日(水)に出演した『Good Morning Football(グッドモーニング・フットボール)』で語った。
「チームが勢いを必要としていた時期に彼は加わり、クラークが築き上げようとしていたものに貢献した。そして、彼は組織内の全員を向上させた。一番早く練習に来て、最後に帰る。本当に努力家なんだ」
「もちろん、もっとうまく対処する方法について話し合わなければならない部分はある。だが、ドラフト外の新人フリーエージェントなら誰であっても、まずはここへ来て練習に励むことだ。フィールド上でのプレーや自らの行動によって、本当の自分を示せばいい。われわれは彼に白紙の状態からの再スタートを切らせるつもりだし、他の新加入の選手たちと同じように、何ができるかを評価するための土俵を用意する」
ナッシュビルでスポットライトを浴びるきっかけとなった、恐れを知らない歯に衣着せぬ言動や絶大な自信といった経歴ゆえに、パビアの加入が注目を集めるのは間違いない。特にプレシーズンに向けた夏の閑散期にはその傾向が強まるだろう。レイブンズのロースターに彼がいるというだけで、クリーブランド・ブラウンズにおけるシェドゥーア・サンダースの最初の数カ月と同じように、オフシーズンの間は話題に飢えたメディアの格好の標的となるはずだ。
一方で、フットボール面での疑問は依然として残る。身長178cm、体重94kgのパビアは、プロQBに求められる基準からは外れる。身長の低さを補って成功させるにはスキーム上の調整が必要になる可能性があり、肩の強さも特筆すべきレベルにはない。
とはいえ、パビアの加入がレイブンズの選手獲得スタイルから完全に逸脱しているわけでもない。ジェネラルマネジャー(GM)のエリック・デコスタはかつて、似たスタイルのQBであるペンシルベニア州立大学出身のトレース・マクソーリーに賭け、2019年のドラフト6巡目で指名。ジャクソンとロバート・グリフィン三世の控えに据えたことがある。
身長183cm、体重92kgのマクソーリーの場合、ドラフト3日目での指名は妥当と言えた。一方で、パビアの価値はその度胸と、ヴァンダービルト大学で多くの勝利を収めてきた勝負師としての資質にある。
幸いにも、ここ2シーズンで経験豊富なQBが必要になった際、タイラー・ハントリーを2度、3度と呼び戻してきたレイブンズは、このオフシーズンにハントリーと契約を結ぶという賢明な判断を下し、ジャクソンの信頼できるバックアップとして確保した。パビアがロースターに残ったとしても、彼を必要とする場面はおそらく訪れないだろう。
それでも、今後数週間から数カ月の間、パビアの名を頻繁に耳にすることになるはずだ。ボルティモアで得たこの機会を、彼が自らの糧にできるかどうかに注目したい。
【R】



































