イーグルスでの1年で「物事の進め方」を学んだと語るブラウンズQBピケット
2025年05月30日(金) 10:42
クオーターバック(QB)ケニー・ピケットは昨シーズン、フィラデルフィア・イーグルスでジェイレン・ハーツのバックアップとしてスーパーボウルリングを獲得するという夢のような体験をした。
2022年ドラフト1巡目でピッツバーグ・スティーラーズに指名されたピケットは現在、クリーブランド・ブラウンズでポジション争いに臨んでおり、イーグルスで過ごした時間によって再び先発としてプレーする準備が整ったと考えている。
ブラウンズのチーム公式記録によると、ピケットは現地28日(水)に「フィリーで過ごした時間には心から感謝している」と話し、こう続けたという。
「上から下まで、物事の進め方を教わったと思っている。日曜日だけじゃなくて日々、どうあるべきか、どう見えるべきかを実際に目にする機会を得たことは、将来必ず自分の糧になると思う」
ピケットはスティーラーズについて一切言及しなかったが、その発言をマイク・トムリンHC(ヘッドコーチ)のチーム運営への批判と解釈する人もいるだろう――たとえそのような意図がなかったとしても。若手クオーターバックは時に、一歩引いて軌道を修正し、これまでとは違った物事の進め方を学ばなければならないという現実がある。ピケットは有望なクオーターバックが少なかった2022年ドラフトで早々に指名を受けた後、ピッツバーグでいきなり実戦に放り込まれ、あらゆる面で欠陥のあるオフェンスで苦戦を強いられた。ピケットの発言は、スティーラーズへの皮肉と捉えるよりも、むしろハーツへの賛辞として受け止めるべきだろう。
ピケットはイーグルスで学んだことを、ジョー・フラッコやルーキーのディロン・ゲイブリエル、シェドゥーア・サンダースとのポジション争いに生かしたいと考えている。フィールドで実施されるOTA(チーム合同練習)は始まったばかりで、ブラウンズのクオーターバック争いもまだ初期段階にあるが、ピケットはチーム内に敵対心はまったくないと強調した。
「世間は実際よりもずっと大げさに捉えていると思う」とピケットはコメント。
「毎日一緒に過ごして、ミーティングに参加して、練習を終えた後も多くの時間を一緒に過ごしていると、もちろん競い合ってはいるけど、みんなと友達になっていくもんだ。お互いに助け合っているし、クオーターバックルームではオープンな対話があって、お互いに成長を促し合っている。だから、メディアにとってはいい見出しになるかもしれないけど、実際にチームに入って、クオーターバックルームにいると、少なくとも俺が経験した限りでは、本当にみんなが友達になって、お互いを刺激し合っている」
ケビン・ステファンスキーHCの下でプレーした経験がフラッコに優位性をもたらす可能性はあるものの、現時点で勝負の行方は分からない。そうした中で、ピケットは自身のNFLキャリアで新たな展開を描いていこうとしている。
「デプスチャートのどこにいても、自分が先発だと思って毎日取り組んできた」と語ったピケットは「フィリーにいたときも、いつ出場機会が訪れるかは分からないから、先発のつもりで準備していた。できる限り準備が整った状態でいたいからね。だから、大学時代からずっと変わらず、チームに入ったら常に自分が先発だと思って準備をしている。常に同じマインドセットを持っているから、何が起こっても、いつも通りの1日を迎えるんだ」と続けた。
【RA】