勝利したペイトリオッツ戦でチームのデビュー記録を樹立したレイダースQBスミス
2025年09月09日(火) 14:45
このオフシーズンにラスベガス・レイダースがトレードで自分を獲得した理由を、ジーノ・スミスは証明して見せた。
現地7日(日)にフォックスボロで行われたニューイングランド・ペイトリオッツとの試合で、スミスはフィールド上で最も優れたクオーターバック(QB)だった。34回中24回のパスを成功させて362ヤード、タッチダウン1回、インターセプト1回を記録。パサーレーティングは102.8をマークし、2024年ドラフト1巡目指名のQBドレイク・メイとの投げ合いを制して、アウェイでの20対13の勝利に貢献した。
チームの公式サイトによれば、スミスは勝利後に「俺は俺だ。それだけを考えている。他のことなんて考えない。俺は俺だ」と語ったという。
「自分が誰なのか、自分に何ができるのかは分かっている」
「ミスはつきものだし、試合中にはいろんなことが起こる。ティップされたパスもあって、読みは正しかったけど、もっといいスローができたはずだと思っている。でも、落ち込んだりはしない。前を向いて進み続けるだけ。自分のことや、フィールド上で何ができるのかは分かっている。だから不安なんてない」
試合最初の攻撃ドライブでスミスがワイドレシーバー(WR)トレ・タッカーに26ヤードのタッチダウンパスを通し、レイダースは先制点を奪った。しかしその後、前半は一転して停滞。第2ドライブではスミスが混戦の中に投じたパスがティップされてインターセプトに。続く3つのドライブもスリーアンドアウトに終わり、最後のドライブではフィールドゴールを失敗して得点機を逃した。
それでも後半に入ると、スミスはペイトリオッツ守備陣を翻弄し始めた。
この日スミスが記録した362パスヤードは、レイダースのQBとしてのデビュー戦における新記録となった。これまでの最多は1980年にダン・パストリーニが記録した317ヤード。また、20ヤード以上のパスを9回成功させ、1991年以降のチーム最多記録に並んだ。
「これが俺たちのやりたいフットボールだ」とスミスは言う。
「状況を正しく読むことが大事だ。自分としては正しい判断を下して、プレーを決めてくれる選手たちにボールを届けたい。素晴らしい選手がそろっているわけだから、それを最大限に生かすべきだ。必要があればボールを散らすけれど、まずはオープンな選手を見つけるのが最優先」
日曜日の試合は、スミスにとって通算6度目となるパス350ヤード超えのゲームで、過去2シーズンでは3度目。2024年以降、スミスより多く350ヤード超えを記録しているのはジョー・バロウただ一人だ。
新しいチームのヘッドコーチ(HC)として迎えた初戦を4戦4勝としたピート・キャロルは、スミスのパフォーマンスを過剰に評価することなく、あくまで想定内の内容だったとコメントした。
「彼はこれまでもこういうプレーをしてきた。ジーノにとって、今日はごく普通の試合だった」とキャロルHC。
「特別に印象的な試合だったとは思わない。彼は当たり前のことをやったまで。チームとしてももっと上を目指せるし、彼にもさらなる高みを目指せる力がある」
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