未勝利のジェッツを強敵としてロンドン戦に臨むブロンコス、「どのチームもプロだ」
2025年10月10日(金) 12:15
ロンドンでニューヨーク・ジェッツと対戦するために大西洋を渡っているデンバー・ブロンコスは、文字通りにも比喩的にも上昇気流に乗っている。
ブロンコスは前週、フィラデルフィア・イーグルス相手に劇的な逆転勝利を収めた。第4クオーターに18得点を挙げ、無敗を誇っていた現スーパーボウル王者を下したこの勝利は、どんなチームのロッカールームにも活気をもたらすだろう。同時に、今週対戦するNFL唯一の未勝利チームを前に、油断を生む危険もある。
だが、今のブロンコスにその隙はない。番狂わせという考えそのものを否定しており、現地12日(日)の試合でもそのような状況は許さない姿勢だ。
ヘッドコーチ(HC)ショーン・ペイトンは「いや、そんなことはない。毎週、次の課題に意識を切り替えることが大事なんだ」と水曜日に語った。
「試合の勝敗は、今日、明日、そして金曜日の準備次第で決まると思っている。このリーグは大学とは違う。FCS(フットボール・チャンピオンシップ・サブディビジョン)のような格下チームと戦うことはない。どのチームもプロだ。そのつもりで臨む必要がある」
AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)東地区のジェッツも当然ながらプロチームだ。しかし、ここ2週間のパフォーマンスはその名にふさわしいものではなかった。攻撃のリズムを保てず、ボールを失い、クオーターバック(QB)ジャスティン・フィールズを守れず、守備でも相手オフェンスを止められずにいる。
直近2試合の敗戦は、スコア上では接戦に見えるものの、内容は乏しかった。シーズン第3週に4勝1敗のタンパベイ・バッカニアーズを追い詰めた時はチームとしてのまとまりを見せたものの、その後は勢いを失い、新任アーロン・グレンHC率いるチームに対する信頼も高まっていない。
むしろ、ジェッツは後退しているように見える。それでもブロンコスは、相手を軽視してはいない。
QBボー・ニックスは「正直に言えば、誰かを番狂わせを起こすチームと呼ぶのはこのリーグでは失礼なことだと思う」と話している。
「相手もNFLのチームであり、守備にはいい選手がそろっている。だから、番狂わせが起きるかもしれない試合ではない。どんな試合でも油断すれば足をすくわれる可能性がある。それがこのリーグだ。少しでも気を抜けば、どんな相手だって脅威になる。それほどレベルが高い。ジェッツは強いチームだ。これまでの試合は接戦が多く、あと数プレーが決まっていれば2勝か3勝していてもおかしくなかった。だからこそ油断はできない。未勝利だからといって軽く見てはいけない。いずれにしても、俺たちはしっかり準備を整えて臨むつもりだ。次も他の試合と何ら変わらない」
ニックスの言うとおり、ジェッツを強敵として臨む姿勢は正しい。開幕から5週を終えた現時点で、ニックスのパフォーマンスは完ぺきとは言えない。第2週のインディアナポリス・コルツ戦では試合終盤に痛恨のミスを犯し、逆転のチャンスを与えてしまった。指揮官が司令塔に求める安定感にも欠けている。
それでも、先週のイーグルス戦でブロンコスの劇的な第4クオーター逆転劇をけん引したのはニックスだった。ここ2試合でようやくリズムを取り戻しつつある。ロンドンでグリーンとホワイトの落とし穴にはまらなければ、日曜日の試合はニックスにとって、シーズン序盤のつまずきを断ち切り、本格的な飛躍を遂げる絶好の機会となるだろう。
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