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1勝5敗のレイブンズにプレーオフ進出は可能と信じるハーボーHC、頼みの綱はQBジャクソン

2025年10月15日(水) 13:06

ボルティモア・レイブンズのヘッドコーチ(HC)ジョン・ハーボー【AP Photo/Nick Wass】

1勝5敗のボルティモア・レイブンズが、オッズにさからってプレーオフ進出を目指している。

1970年にAFL(アメリカン・フットボール・リーグ)とNFL(ナショナル・フットボール・リーグ)が統合して以来、1勝5敗でスターとしたチームがポストシーズンにコマを進めた例は4件しかない。1つポジティブな要素を挙げるとすれば、それは2015年以降で3度、そういった例が起こっていることだ。

1970年 シンシナティ・ベンガルズ:8勝6敗、地区優勝
2015年 カンザスシティ・チーフス:11勝5敗、地区2位
2018年 インディアナポリス・コルツ:10勝6敗、地区2位
2020年 ワシントン・フットボールチーム(現コマンダース):7勝9敗、地区優勝

ヘッドコーチ(HC)ジョン・ハーボーとレイブンズの面々は、小惑星帯をくぐり抜け、ハン・ソロ(映画“スター・ウォーズ”の登場人物)のごとき逆転劇を遂げようと試みている。

チームの記録によれば、ハーボーHCは現地13日(月)に「われわれはプレーオフに出場すべく、前に進み、これから11試合で何ができるかに集中している。昨夜に指摘された通り、もちろん、記録上よくあることだとは言えない。だが、われわれにはできると今も信じている」と語ったという。

レイブンズの唯一の勝利は、シーズン第2週にクリーブランド・ブラウンズに対して挙げたものだった。過去4週間は得点で相手に迫ることができず、合わせて136対63となっている。

守備陣は主要選手たちがケガに見舞われ、ぼろぼろの状態だ。クオーターバック(QB)ラマー・ジャクソンを欠く攻撃陣はうまく機能せず、前戦のロサンゼルス・ラムズ戦で17対3に終わっている。

ハーボーHCはジャクソンが、バイウイーク後のシーズン第8週にシカゴ・ベアーズとの試合で戻って来ると見ている。逆転劇をけん引する存在として、レイブンズは2度のMVP受賞者であるジャクソンを頼りにするだろう。

ジャクソンがポストシーズンの希望を繋いでくれることを頼りにしているか問われたハーボーHCは「今、精神科医の前でカウチに寝ているとして、そう聞かれたら、それを本当に頼りにしていると言わざるを得ない。本当に強くだ」と回答。

「心理的な安定や、精神衛生上、そうなることに依存している。そうなることを強く希望しているよ」

ピッツバーグ・スティーラーズが4勝1敗で発進していることから、レイブンズが地区争いをひっかき回し、ワイルドカードの枠をこじ開けるには、何らかの助けが必要になるだろう。とは言え、最初の1歩は、自分たちの試合で勝つことになる。

過去に、スロースタートから巻き返した例は散見されてきた。そこには、0勝2敗から立て直した昨年のレイブンズも含まれる。とは言え、この段階まできてしまえば、ハーボー率いるチームにはこれ以上、たった一つのミスも許されないだろう。

「これは試練だ。信念の試練だ。そして、もちろん家族にとっても試練であり、このビルにいる全員にとっての試練。私が本当に意識して努力しているのは、人に対する敬意を抱き続け、チームの面々やこのビルにいる人々、そして、最高の力を発揮できるように毎日全力を捧げているコーチングスタッフたちに、正しい態度で接することだ」とハーボーHCは話した。

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