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カウボーイズには守備陣を強化するためのトレードを行う“手段”があるとジョーンズオーナー

2025年10月16日(木) 14:28

ダラス・カウボーイズオーナーのジェリー・ジョーンズ【AP Photo/Matt Patterson】

ダラス・カウボーイズのオーナーであるジェリー・ジョーンズはシーズン開幕前にチームで最も才能のある選手をトレードで手放した。NFLのトレード期限まで3週間を切る中、ジョーンズはまだ動きを見せる可能性がある。

イースト・ウエスト・シュラインボウルが2026年1月27日(火)にフォード・センターで開催されることを発表した記者会見で、ジョーンズはトレードでディフェンスを強化する機会があればその可能性を排除しないと語った。

チーム公式サイトによると、ジョーンズは「ディフェンスを強化できるトレードがあれば、私たちはその取引を実行できる立場にある」と述べ、こう続けたという。

「だからと言って必ずしも実行するとは限らないが、今シーズンが始まる時点で、今年、それからもちろん今後数年に向け、ロースター編成においてより柔軟に動けるよう手段を確保しておくつもりだった」

カウボーイズはディフェンシブエンド(DE)マイカ・パーソンズをグリーンベイ・パッカーズにトレードし、見返りとしてディフェンシブタックル(DT)ケニー・クラークと2026年および2027年のドラフト1巡目指名権を獲得した。この動きによってジョーンズは、追加のドラフト指名権とサラリーキャップの余裕という両面で“手段”を手に入れている。

現地12日(日)にカロライナ・パンサーズに敗れたカウボーイズの成績は2勝3敗1分だ。フィラデルフィア・イーグルスとワシントン・コマンダースが共に敗れたことで、カウボーイズはシーズン後半に巻き返しを狙える状態ではある。ジョーンズはその発言で、カウボーイズが動きを見せるとすれば、ディフェンスの補強が目的になるということを明確に示した。カウボーイズのディフェンスは今季のNFLで最も低調なユニットの1つとなっているからだ。

カウボーイズが獲得できる選手で、大きな対価を払う価値がある選手は限られているが、テネシー・タイタンズのDTジェフェリー・シモンズが思い浮かぶ。シモンズはオールプロ級の才能を発揮しているにもかかわらず、行き先の見えないチームとの契約が2027年まで残っている状態だ。また、より安価な補強を1つか2つ実行し、セカンダリーの層を厚くしたり、ローテーション要員のパスラッシャーを追加したりする手段も考えられる。

ジョーンズは「私たちは最初から、トレード期限を迎える時点でチームを改善する方法が見つかれば、それを活用しようと思っていた」と述べ、「今季の開幕時点で準備していたのは、機会があれば動けるよう手段を確保しておくことだった」と続けた。

ジョーンズによると、カウボーイズはラインバッカー(LB)デマーヴィオン・オーバーショウンがシーズン第10週のバイウイーク後に復帰できる可能性があり、新人コーナーバック(CB)シャボン・レベルJr.もACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)の断裂からいずれ復帰できると見込んでいるという。ジョーンズは具体的な復帰時期について言及しなかったが、両選手の状況はトレードを検討する際の判断材料に含まれる模様だ。

「在籍選手が復帰する可能性を考慮し、それがチームにどのような影響を与えるかを考えたうえで、トレードで選手を追加すべきかどうかを判断するつもりだ」とジョーンズは話している。

「現時点ではまったくトレードを考慮に入れていない。それは誰かから電話があった場合に初めて考えることだ」

【RA】