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敗北後に自宅に嫌がらせを受けたイーグルスOCパトゥーロ、「一線を越えている」

2025年12月04日(木) 14:17

フィラデルフィア・イーグルスのケビン・パトゥーロ【Kevin Sabitus via AP】

現地3日(水)、フィラデルフィア・イーグルスの攻撃コーディネーター(OC)ケビン・パトゥーロが自宅に嫌がらせを受けてから初めて公の場で発言し、今回の事件は家族を標的にしたものであるため“一線を越えている”と報道陣に語った。

パトゥーロOCは「残念ながら、そういうことが起きてしまった」とコメント。

「ここに来て5年になるが、素晴らしい時間を過ごしてきた。ここはコーチや選手にとって唯一無二の場所であり、とても特別だ。リンカーン・フィナンシャル(フィールド)で2度NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームを勝ち抜き、スーパーボウルも経験し、優勝パレードも行った。コーチや選手として活動するうえで素晴らしい雰囲気に満ちている。そして、コーチや選手として私たちは皆、批判を受け止めることも仕事の一部だと理解している」

「ここで現状や解決策、今後の対応についてじっくり話すのはまったく構わない。それは理解していることだ。しかし、家族が関わってくるのは明らかに一線を越えている。そういうことが起きたのだ。今はただ前に進むしかない。私たちは勝つために戦っている。家族のことを考えるにせよ、チームのことを考えるにせよ、私たちが一緒にやろうとしているのは今週に集中することだ」

ムーアズタウン警察によると、土曜朝にニュージャージーにあるパトゥーロOCの自宅に卵が投げつけられたという。この事件はイーグルスがシカゴ・ベアーズに敗れ、2連敗を喫した翌日に発生した。

就任1年目のパトゥーロOCが指揮するオフェンスはシーズン中盤に不振に陥っている。イーグルスはシーズン第9週のバイウイーク後に22点以上を獲得したり、トータルヤードで350ヤードを上回ったりすることができていない。シーズン第13週を終えた時点で、昨季のスーパーボウル王者であるイーグルスの得点は19位、トータルヤードは24位、パスヤードは23位、ランヤードは22位にとどまっている。

2021年にイーグルスのコーチスタッフに加わって以来、ヘッドコーチ(HC)ニック・シリアニと共に歩んできたパトゥーロは、今オフシーズン、パスゲームコーディネーターから昇格し、現ニューオーリンズ・セインツHCのケレン・ムーアの後任として攻撃コーディネーターに就任した。

シリアニHCは月曜日、パトゥーロOCが引き続きオフェンスのプレーコールを担当することを正式に発表している。

パトゥーロOCは「ニックは私たちコーチ全員に対して素晴らしい仕事をしてくれている。こういう瞬間に備えさせてくれるし、さまざまなメンターから学べるようにしてくれている」と語った。

「プレッシャーは確かにあるが、私たちは皆それを受け入れている。コーチとして最高のキャリアを積み、乗り越え続けたいと考えているからだ。そして、これもその一部だ」

「大変ではあるが、それが面白さでもある。人は物事を振り返ったときに、悪い思い出よりも良い思い出が多いことを願うものだろう。こうした過程を経験することで、キャリアにおける自分自身は形作られるが、個人や家族としての自分が定義されるわけではない」

8勝4敗でNFC東地区首位に立つイーグルスだが、次点のダラス・カウボーイズとの差は1.5ゲーム差となっている。

パトゥーロOCとイーグルスは8日(月)アメリカ東部時間20時15分【日本時間9日(火)10時15分】から敵地でロサンゼルス・チャージャーズ(8勝4敗)と対戦する予定だ。

【RA】