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特注スパイクの助けを借りてベンガルズをプレーオフ進出に導くことを目指すQBバロウ

2025年12月05日(金) 12:39

シンシナティ・ベンガルズのジョー・バロウ【AP Photo/Terrance Williams】

クオーターバック(QB)ジョー・バロウの復帰は予定より少しだけ早かっただけかもしれないが、シンシナティ・ベンガルズが4連敗に歯止めをかけるのに必要な勢いをもたらしたことは間違いない。

バロウ自身も追加のサポートが必要だった。手術を要するターフトウのケガから復帰したバロウは、先週にM&Tバンク・スタジアムで挑んだボルティモア・レイブンズ戦で、カーボンファイバー製プレートと特注の装具を中に入れたスパイクを履いてフィールドに立っていた。現在は快適さが優先されるわけではなく、保護が最優先事項となっている。

『Associated Press(AP通信)』によると、バロウは現地3日(水)に「靴は曲げられないんだ。今はつま先が後ろに曲がらないようになっているからね。それにはまだちょっと早いから、しっかり固定して、後ろに曲がらないようにしているんだ。これは必要な動きをするのに十分なスペースと安定性を与えてくれるスパイクだと思っている」と語ったという。

理論上、スパイクが硬ければバロウの強みである機動性は制限される。しかし、サンクスギビングゲームで示されたように、ベンガルズはバロウが私服のままベンチで過ごすよりも、硬い靴でプレーする方が好ましいと考えている。AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)北地区でプレーオフ争いにかろうじて踏みとどまっている状況ではなおさらだ。

初めて特注の履き物を身につけた試合で、バロウは動きを制限されているようには見えなかった。プレーアクションフェイクを実行し、ポケット内を移動し、脚で時間を稼ぎつつ、重要な局面で鋭いパスを何本か通すことができたバロウは、最終的に261パスヤード、タッチダウン2回を記録。最大の課題となったのは、9月につま先を負傷してからプレーする機会がほとんどなかったことだった。

バロウは試合の後半に落ち着きを取り戻し、ベンガルズを地区ライバルのレイブンズに対する番狂わせの勝利へ導いている。

攻撃コーディネーター(OC)ダン・ピッチャーは「本当に印象的だった」と述べた。

「彼自身も私と同じような見解だったと思う。前半には4プレーほど、彼らしくないミスがあって、普段は見られないことだったからおかしいなと思った。それ以外は、本当にきれいにプレーしていたと思う。スクリメージラインやハドル内外でのコミュニケーションも非常に良かった。そして後半には、十分にプレーを展開して相手をけん制し、大事な場面で素晴らしいパスも決めていた」

ベンガルズの選手なら誰もが、バロウがフィールドに立つと勝利の可能性が飛躍的に高まると理解している。彼らはバロウを欠いた10週間で1勝しか挙げられず、フランチャイズQB不在で勝つのがいかに難しいかを身をもって学んできた。そのため、たとえ全盛期の状態ではないとしても、代わりの選択肢ではなくバロウをフィールドに立たせたいと考えている。

バロウは最初の試練を乗り越えた。4勝8敗で失敗する余地がほとんど残されていないベンガルズには、今週日曜日に臨むバッファロー・ビルズ(8勝4敗)との対戦を皮切りに、あと5試合が待ち受けている。

ヘッドコーチ(HC)ザック・テイラーは「今の最大の焦点は、いかにしてバッファローに勝つ方法を見つけ、そこからどう進んでいくかだ」と語り、「今本当に重要なのはそれだけだ」と続けた。

【RA】