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CBダリウス・スレイがビルズ加入を辞退した理由を説明、「タイミングが悪かっただけ」

2025年12月06日(土) 11:42

ピッツバーグ・スティーラーズのダリウス・スレイ【Michael Owens via AP】

コーナーバック(CB)ダリウス・スレイがバッファロー・ビルズへの加入を辞退するという驚きの決断を下した理由が明らかになった。

34歳のスレイは12月に別の街に移り、新たなチームに加わることに興味がないようだ。現地4日(木)に公開されたポッドキャスト『Speakeasy(スピークイージー)』に出演したスレイは、バッファローへ向かわず自宅にとどまった理由を説明。ホストのエマニュエル・アチョに対し、新しいチームでスーパーボウルを目指すよりも、家族と過ごす時間の方が自分にとって大切だと気づいたと語った。

「ある日、家に帰ったときに“やばい、家にいるのって最高すぎる”って思ったんだ」とスレイは話している。

スレイは、妻や十代の息子たちと過ごす時間を楽しむことの方が、フットボールを続ける必要性よりも重大だと気づいたため、移籍する代わりに引退を考えているとビルズに伝えたと明かした。

「ピッツバーグに出てきたばかりだ。また荷造りして引っ越す気にはならない」と語ったスレイはこう続けている。

「“もう13年もやってきた。もうやり尽くした”って感じでさ。もし28歳とか29歳のときに声がかかっていたら“分かった!”と答えていたよ。あそこはトップクラスの組織だし、素晴らしい体制も整っている。プレーオフにも出ているし、フランチャイズクオーターバックもいる」

「相性が悪かったわけじゃない。ただタイミングが悪かっただけ。話はしたよ、ちょっとしたやりとりをね。でも、“俺はもう34歳だ。映像を見てくれたのは分かっているけど、俺は家族や子どもとゆっくり過ごしたいと思っている”と伝えた。荷造りして引っ越す気にはなれなかった。それに、バッファローを悪く言うつもりはないけど、あそこはめちゃくちゃ寒い。俺は南部で育ったんだ。雪なんて見たこともない」

「28歳か29歳のときに声がかかっていたら、何の問題もなかった。準備はできていただろう」

スレイの決断は完全に意外なものではなかった。2025年シーズン開幕前から、今季がNFLで最後のシーズンになる見込みだと公言し、そのために以前に所属していたフィラデルフィア・イーグルスかデトロイト・ライオンズに戻りたいと話していたからだ。結局、スレイはスティーラーズと契約し、10試合に出場(うち9試合に先発出場)したものの、精彩を欠くスティーラーズ守備陣でカバレッジに苦戦し、年齢を感じさせる場面も見られた。

スティーラーズが放出――スレイ本人はほぼ合意の上で決まったことだと説明している――を決断したとき、スレイは13年におよぶNFLキャリアに新たな章を加えることにあまり乗り気ではなかった。

スレイは自宅でくつろぎながらソファで試合を見守り、自身が築いてきたキャリアに満足するのだろう。

「俺はもうたくさんの力を注いできた。今の状態には満足している。もう注げるものはほとんど残っていない」とスレイは話している。

一方のビルズは方向を転換し、シンシナティ・ベンガルズ戦に向けて前進することになった。なお、ビルズは引き続きスレイと契約する権利を保持することになる。

『ESPN』によると、ヘッドコーチ(HC)ショーン・マクダーモットは金曜日に「今は本当に自分たちのチームに集中するつもりだ」と述べ、「数日後の試合に向けてチームとコーチングに専念する。そして、スレイとその家族の幸せを願っている」と続けたという。

【RA】