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職の維持ではなく仕事の遂行に集中するレイブンズHCハーボー

2025年12月24日(水) 10:36

ボルティモア・レイブンズのヘッドコーチ(HC)ジョン・ハーボー【AP Photo/Nick Wass】

ボルティモア・レイブンズのヘッドコーチ(HC)ジョン・ハーボーは絶対に落とせないグリーンベイ・パッカーズ戦を前に自身の去就について尋ねられると、哲学的な見解を示した。

『ESPN』によると、ハーボーHCは現地22日(月)に「職を維持しようとしているのではなく、仕事を遂行しようとしている」と語り、こう続けたという。

「ここでの18年間、そして指導者としての41年間ずっと、その日の仕事に全力で取り組むことと、選手たちがその日に成功する可能性を最大限に高めるために全力で戦うことが私の目標だった。今日より先のことについては考えていない。考えても仕方がないからだ」

ハーボーHCの就任18年目にあたる今シーズン、レイブンズは最後まで苦戦している。シーズン開幕前はスーパーボウル優勝候補と目されていたが、現在は7勝8敗で、プレーオフ進出の行方を自らの手で決められない状況だ。土曜日にパッカーズに勝利しても、ピッツバーグ・スティーラーズがクリーブランド・ブラウンズに勝てばレイブンズはプレーオフ争いから脱落する。

今後2週間でどう転ぼうと、レイブンズにとって今季は期待外れのシーズンだった。レイブンズはAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)の第1シードをめぐって争うと見込まれていたが、現在は何とか踏みとどまっている状態に過ぎない。

シーズン序盤に1勝5敗と出遅れたレイブンズは、そこから5連勝を飾ったものの、再び失速し、直近4試合で3敗を喫している。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、レイブンズのプレーオフ進出確率は9%とのこと。

守備陣はシーズンを通して脆弱であり、日曜夜に臨んだニューイングランド・ペイトリオッツ戦では試合終盤にリードを守り切れなかった。攻撃陣もターンオーバーが多く、安定感を欠いている。クオーターバック(QB)ラマー・ジャクソンは健康を維持できず、現在は背中の負傷に悩まされている。ハーボーHCも疑問の残る采配を繰り返しており、ペイトリオッツ戦の最終ドライブでランニングバック(RB)デリック・ヘンリーにボールを持たせなかった判断もその1つだ。

かつてアンディ・リードHCがフィラデルフィア・イーグルスからカンザスシティ・チーフスに移ったのと同様に、ハーボーHCが18シーズンにわたって所属してきたレイブンズを離れるべきだという意見もある。しかし、ハーボーHC本人は残り2週間となる中、単純に目の前の課題に集中しているようだ。

「それについて私たちがコントロールできるのは、今日の仕事だけだ」とハーボーHCはコメントしている。

「そして今日、十分に良い仕事をすれば、明日に同じ仕事か別の仕事をする機会が生まれる。それこそが望みだ」

レイブンズはハーボーHCの指揮下でレギュラーシーズンに179勝112敗(勝率.615)、プレーオフでの24試合で13勝11敗を記録し、2012年シーズンにはスーパーボウル制覇を果たしている。

【RA】