スティーラーズWRメットカーフの2試合出場停止処分は控訴後も維持
2025年12月24日(水) 11:29
NFLコミッショナーの代理人であるクリス・パルマーが現地23日(火)にピッツバーグ・スティーラーズのワイドレシーバー(WR)D.K.メットカーフに科した2試合の出場停止処分を維持したと、NFLフットボール部門および国際コミュニケーション担当上級副社長であるマイケル・シグノラが発表した。
リーグはメットカーフが日曜日にデトロイト・ライオンズ戦で“ファンとの物理的衝突を引き起こした”として、月曜日に出場停止処分を言い渡した。
メットカーフはレギュラーシーズンの残り2試合、すなわちシーズン第17週のクリーブランド・ブラウンズ戦とシーズン第18週のボルティモア・レイブンズ戦を欠場することになる。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロによると、メットカーフは2試合の出場停止で50万ドル(約7,784万円)以上を失い、保証額4,500万ドル(約70億0,517万円)も無効になるという。ただし、スティーラーズは2026年以降もメットカーフとの契約を継続する意向を改めて表明したと、ペリセロはつけ加えている。
メットカーフはスティーラーズがプレーオフに進出した場合、ワイルドカードラウンドで復帰資格を得る見込みだ。スティーラーズは現在、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)北地区でボルティモア・レイブンズに2ゲーム差をつけて首位に立っている。残りの2週間で自分たちが1勝を挙げるか、レイブンズが1敗すれば、スティーラーズの地区優勝は確定する。
NFLネットワークのイアン・ラポポートが火曜朝に報じたところによると、スティーラーズはメットカーフと結んだ4年1億3,200万ドル(約205億4,850万円)の契約の条件に基づき、問題行為による2試合の出場停止が適用された場合、選択次第で今季残りの報酬だけでなく、将来の保証額4,500万ドル(2026年に完全保証となる2,500万ドル/約38億9,176万円と2027年のケガ保証2,000万ドル/約31億1,341万円)も無効にできるとのこと。
映像には、メットカーフが青いウィッグをかぶってフォード・フィールドの最前列にいた男性ファンに近づき、シャツをつかんだ後、腕を振り上げる様子が映っていた。メットカーフが実際にそのファンを殴ったかどうかは不明だ。
この出来事はスティーラーズが29対24で勝利した試合中に発生したが、フィールド外でのことだったためメットカーフに反則は科されず、退場にもならなかった。
ペリセロは月曜日、『The Detroit Free Press(ザ・デトロイト・フリー・プレス)』がライアン・ケネディと特定したそのファンとメットカーフには因縁があったと報じている。ペリセロによれば、メットカーフはシアトル・シーホークスに所属していた昨シーズンも同じ人物のことをシーホークスの警備担当に報告していたという。
メットカーフに近い関係者がペリセロに語ったところによると、日曜日にケネディはメットカーフとその母親のことを侮蔑的な言葉で呼んだとのこと。
ケネディは月曜日に弁護士を通じて声明を発表し、「この出来事の前、最中、後のいずれの時点においても、ケネディ氏が人種差別的な中傷や憎悪発言をした事実はない」としている。また、ケネディは日曜日にデトロイト・フリー・プレス紙に対し、メットカーフが腹を立てたのは自分がメットカーフのことを正式なフルネームで呼んだからだと明かした。
火曜日、スティーラーズのヘッドコーチ(HC)マイク・トムリンは不服申し立てのニュースが報じられる前に「彼はなぜその行動をとったかを説明してくれた。もちろんその行動を容認するつもりはないが、私はD.K.の味方だ」と報道陣に語っていた。
メットカーフはライオンズ戦でキャッチ4回、42ヤードをマーク。また、スティーラーズでの初年度にあたる今季は通算でキャッチ59回、850ヤード、タッチダウン6回を記録している。
【RA】



































