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ビル・ベリチックの選外が反発を招いたことを受け、プロフットボール殿堂が変更を検討へ

2026年02月07日(土) 09:56

【NFL】

プロフットボールの殿堂は2026年の選考でビル・ベリチックが選ばれなかったことに抗議の声が上がったことを受け、選考委員会や選考プロセスの変更を検討することになった。

現地5日(木)、プロフットボール殿堂のジム・ポーター会長は殿堂入りする5人が発表された後のインタビューで、いくつかの調整を行う余地があると述べつつ、そうした変更はベリチックが不当に扱われたと受け止められている問題に限定されたものではないとつけ加えた。

一方、ポーター会長はヘッドコーチ(HC)として記録的な6度のスーパーボウル制覇を果たしたにもかかわらずベリチックが選出を逃す一因となった、コーチや貢献者と往年の選手を同列に扱うという最近の規則変更を修正することについては消極的な姿勢を示した。

ポーター会長は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックを受けてオンライン会議に移行していた50人の委員による選考委員会について、今後は対面での投票と議論に戻すことを計画していると明言。また、情報漏えいのリスクを減らすため、投票は毎年恒例のNFL Honors(NFLオナーズ)での発表時期により近いタイミングで行われる見通しだと述べた。そして、将来的には投票総数や個別の投票内容を公表することも検討するとした一方で、今年の選考クラスでは実施しないと明かしている。

また、ポーター会長は候補者に関する非公開の議論を公にしたり、各部門で“最もふさわしい”候補者に投票しなかったりするなど、規則に違反した可能性のある投票者については交代を検討すると述べた。

「私は誰が最もふさわしいかを言うためにここにいるわけではない」と語ったポーター会長は「もし誰が一番ふさわしいかを殿堂が決めるなら、投票など必要ない。私たちはそれを理解している。ただルールが守られることを望んでいるだけだ」と続けている。

『Kansas City Star(カンザスシティ・スター)』紙の投票者バヘ・グレゴリアンは、ベリチックは殿堂入りを待たされるべきではなかったと考えつつも、ベリチックではなくシニア選手のケン・アンダーソン、ロジャー・クレイグ、L.C.グリーンウッドを選んだ理由について、コラムで説明した。

グレゴリアンは「最終的には、現行制度のもとでこれが最後の機会だと感じられるケースや、このままでは見込みがなくなってしまう候補者の方に、より強く心を動かされた――そして私は、今こそ殿堂がこの制度を見直すことを願っている」と記している。

しかしポーター会長は、ファイナリストとして再び機会が与えられる保証がないという理由で、コーチよりもシニア部門の選手を優先して選ぶことは認められていないとし、次のように述べた。

「それは認められていない選択だ。最もふさわしい候補を選ばなければならない。その指示は4回読み上げられている」

一部の投票者は、引退後25年以上経過した元選手をシニア部門に分類し、コーチや貢献者と同じ枠で扱うという、昨年導入された規則変更に不満を表明している。新たな規則では、いずれの候補者も選出に必要な80%以上の支持を集めるのが難しくなった。

今年の投票では、ベリチックとニューイングランド・ペイトリオッツのオーナーであるロバート・クラフトが3人のシニア部門の選手と同じグループに分類された。各候補者について賛否を問う方式ではなく、投票者が5人の中から3人を選ぶ形式となり、最多得票者と80%以上の得票を得た候補者が殿堂入りを果たすことになった。今年殿堂入りしたのは5人のうちロジャー・クレイグのみで、昨年はマイク・ホルムグレンが十分な支持を得られず、スターリング・シャープが単独で殿堂入りした。

3年連続でコーチが栄誉を得られなかったことを受け、投票者を含む一部の人からコーチや貢献者とシニア部門を分けるべきだという声が上がっている。

ポーター会長はそのプロセスを変更する意向を示しておらず、約10年前に制度が改められるまで、50年以上にわたってコーチや貢献者は選手と同じ枠で扱われてきたと強調している。

「問題は、何が変わったのかということだ」とポーター会長は語った。

「50年以上にわたって選考委員は、カテゴリーに縛られることなく適切な人物を選ぶことができていたのに、なぜ今はできないのか。理由は分からない。真相を突き止めていく。多くの人と話をするつもりだ。ただ、そこには責任がある。最もふさわしい候補を選ぶ責任だ。最終的に候補者はその人数まで絞り込まれている。だから私が疑問に思っているのは、全員が本当に最もふさわしい候補を選んでいるのか、ということだ」

ルール変更後、現代部門の候補者で殿堂入りした人数が5人未満にとどまったのも2年連続となった。5人全員に対する賛否投票ではなく、7人が最終選考に残り、投票者が5人を選ぶ方式となっており、投票数の上位3人と80%以上の支持を得た他の候補者が殿堂入りする仕組みとなっている。

昨年にこの基準を満たした選手は3人だけだったが、今年はドリュー・ブリーズ、ラリー・フィッツジェラルド、ルーク・キークリー、アダム・ビナティエリの4人が達成した。ウィリー・アンダーソンやテレル・サッグス、マーシャル・ヤンダは基準に届かず、来年は自動的に最終選考15人に残ることになる。

12年連続で少なくとも7人が殿堂入りしていたが、過去2年間はそれぞれ4人と5人にとどまった。

「その数字は本当に多かった」とポーター会長はコメント。

また、ポーター会長は、投票から発表までの期間を短縮することで――今年は3週間以上あった――情報漏えいを減らしたいとしつつも、殿堂入りした選手たちが新たな殿堂入りメンバーに直接知らせる“The Knock(ザ・ノック)”と呼ばれる伝統のために十分な時間を確保したいとも語った。

変更自体には前向きである一方で、プロセスの全面的な見直しは必要ないと考えているポーター会長は、次のように話している。

「いくつか調整を行い、検討していくつもりだ。殿堂にとって最善のことをする。私の役目は、殿堂の信頼性とプロセスの信頼性を守ることだ」


記事提供:『The Associated Press(AP通信)』


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