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レイダースQBカー負傷で“負けたような気分”とOLBアービン

2016年12月26日(月) 10:31


オークランド・レイダースのデレック・カー【AP Photo/Marcio Jose Sanchez】

2016年シーズン中、オークランド・レイダースの本拠地では毎週盛大なパーティーが催されているかのようだった――それも第16週までの話となってしまったが。

現地24日(土)、レイダースが大差をつけて勝利を収めようとしていた第4クオーター、クオーターバック(QB)デレック・カーが足に重症を負った。フィールドに倒れ込んだ自身が軽症でないことをすぐさま直感し、チームドクターもその負傷が重度のものであることを認知した。緊急処置を受けたカーは腓骨(ひこつ)骨折と診断され、すぐさまフィールドを後にした。

カーの悲劇的な負傷はオークランドのお祭り気分に終止符を打ち、レイダース陣のロッカールームも葬式のように静まり返った。2002年以降、初めてのポストシーズンに挑む今季12勝のレイダースにとって、それチームの大事な核の部分を打ち砕かれたようなものだった。

アウトサイドラインバッカー(OLB)のブルース・アービンは地元メディア『CSN Bay Area(CSNベイ・エリア)』に対し、インディアナポリス・コルツに33対25で勝利した後も「チームが負けたような感じだ。というか、俺たちの親友であり、リーダーを失ったんだ。カーはこのチームの最高のリーダーだった。カリル・マックと一緒にね。カーがあんな風に離脱したのを見て、皆がショックを受けているよ。俺たちが試合に勝った感じはしなかったけれど、戦い続けなければならなかった。カーに俺たちの心配なんてしてほしくないし、試合に勝つことが彼にとっても大切だと分かっていた。俺たちに戦い続けてほしかったと思うし、そうする以外にはなかった。この調子で今後も勝ち続けられる自信はある」とコメント。

今週の土曜日まで、タックル(T)のドナルド・ペンが対戦相手にサックを許したことはなかった。今シーズン初めて許したサックがカーをノックアウトするとはなんとも皮肉な話だ。

感傷的なペンは試合後、地元紙『The Mercury News(ザ・マーキュリー・ニュース)』に対し、「自分自身に失望している。俺の相手はカーを負傷させたやつだったんだ。ここまですごく良いシーズンだったのに。あいつと対峙して、一歩踏み込んだ時に足が滑った。もう一度あのプレーの瞬間に戻りたい。・・・何か他にやり方があったはずだ。俺のキャリアでQBが負傷したことなんて一度もないんだ」と語っている。

カーが離脱した今、マット・マグロインが代役QBを務めることになる。このようなシナリオを想定して、マグロインはロースターに登録されていた。しかしながら、このタイミングで大黒柱を失ったレイダースが活力を取り戻すのは相当に厳しいはずだ。

それでも、ランニングバック(RB)ラタビアス・マレーは前だけを見てこう語る。

「俺たちは戦い続け、前に進むしかない。やれることをやるしかないんだ。そうすれば、ポストシーズンだって勝ち残れる。それこそが俺たちがずっと目標にしていたことなんだ。デレックが数週間離脱したとしても、俺たちの目指すべきものは変わらないさ」