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ドルフィンズ、状況に変化がなければ先発QBはムーア

2017年01月05日(木) 11:07


負傷してフィールドを去る際にファンの声援に応えるマイアミ・ドルフィンズのライアン・タネヒル【AP Photo/Wilfredo Lee】

膝を負傷中のマイアミ・ドルフィンズのクオーターバック(QB)ライアン・タネヒルがプレーオフに出場するチャンスはあるが、まずは練習参加が条件となる。これはヘッドコーチ(HC)アダム・ゲイズのスタンスだ。

現地4日(水)、タネヒルは練習に不参加だった。練習が終わって数時間が経過した後、ゲイズは記者に対して“もし状況が大きく変わらない限り”ベテランバックアップのマット・ムーアをピッツバーグ・スティーラーズとのワイルドカードゲームに先発させると語っている。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のアディティ・キンカブワラによると、ゲイズはピッツバーグのメディアとの電話会議の中で記者に対し、水曜日中にタネヒルを木曜日の練習に参加させるかどうかを決定すると語ったという。試合前日の練習にさえ参加できれば、タネヒルを出場させる予定であるとも伝えたゲイズは、その理由について、チーム内にタネヒルより自軍の攻撃陣を理解している選手はいないからだとしている。

最大の問題点はタネヒルの膝の負傷が回避力にどう影響を与えるかというところだろう。キンコーボラはタネヒルの長所でもある機動性が落ちれば、先発QBとしての“選択肢”から除外されても仕方がないとコメントした。

タネヒルに対して初めは楽観的な姿勢を見せていたゲイズだが、今では出場可能性をほとんど否定。ゲイズにとって、現段階でのタネヒルの回避力は明らかに満足できるレベルではなかったのだ。

当然のこと、QBタネヒルはドルフィンズのベストな選択だ。今シーズン序盤は苦しんだものの、最終的に10勝6敗でチームをプレーオフ進出に導いた功績は大きい。試合をこなすにつれて、タネヒルは攻撃陣をうまく使えるようになった。ゲイズはタネヒルのポケット内外での動きがドルフィンズ勝利のカギだと信じて止まない。チームはワイドレシーバー(WR)ジャービス・ランドリーへのショートパスを中心に、突如として頭角を現した2年目のデバンテ・パーカーと共にフィールド全体を使って攻め込むことが可能だ。

ドルフィンズ攻撃陣が最良の形で相手陣地へ攻め込むにはやはりタネヒルが先発する必要があるが、負傷したQBがプレーオフで先発を務めるという構図は2007年のAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)優勝が懸かったニューイングランド・ペイトリオッツ戦で負傷を押して出場したフィリップ・リバースを思い起こさせる。結果がどうなったかはご存知の通りだが、ゲイズは同様の結果となるのを避けたいはずだ。タネヒルに代わり、通常の実力通りのパフォーマンスが可能とされるムーアに先発を任せる方が無難であろう。ムーアはこれまでに3試合を通してパス87回中55回の成功、721ヤード、8タッチダウン、3インターセプトを記録している(試合出場は合計4回)。