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スティーラーズHCトムリン、ロスリスバーガー起用について説明

2017年01月11日(水) 12:59

ピッツバーグ・スティーラーズのベン・ロスリスバーガー【Aaron M. Sprecher via AP】

ピッツバーグ・スティーラーズのファンは現地8日(日)に行われたマイアミ・ドルフィンズ戦での勝利に歓喜しながらも、その心に1つの大きな疑問が残ったことだろう。

30対12という大差がついた試合にもかかわらず、エースクオーターバック(QB)のベン・ロスリスバーガーが最後まで試合に出続けた理由は何だったのか。

結果としてロスリスバーガーはこの試合最後のスローで足を負傷し、晩には足に固定具を装着していた。すでに固定具は外れており、今週末のカンザスシティ・チーフス戦への出場は問題ないとされていたものの、記者たちはヘッドコーチ(HC)マイク・トムリンに対し、ロスリスバーガー起用に関する質問をやめなかった。

10日、トムリンはドルフィンズ戦で1試合を通してロスリスバーガーを起用したことに関し、「勝利に近づいていく中、ベンがフィールドに残っていることが大事だと判断した。われわれはベンがいる中でバックアップランニングバック(RB)のディアンジェロ・ウィリアムスを試合に出場させたいと強く思ったんだ。それがチームのためにもなるとも思った。ベンの存在だけが理由ではなく、守備面から見て、われわれの試合ではチェックが多いのも理由の1つだった」と説明した。

続けてトムリンは「チェックへの反応といった点でベンは非常にうまく対応していた。彼なら的確な判断ができると思った。残り時間5分を切ってからのサードダウンでベンに投げさせた責任は私にある。少し攻撃的になり過ぎた。責任を度外視してしまったと思う。私の判断だった。木曜日、攻撃コーディネーター(OC)トッド(ヘイリー)にその質問はしないでほしい。私が決めたことだったし、責任は私にある」と弁明。

次に同じようなことがあればバックアップQBのランドリー・ジョーンズをすぐさま起用するかと問われたトムリンは「状況次第としか言えない。そのような判断はそう簡単にはできない」と回答している。

チームのエースQBを1試合通して起用することに関しては当然、トムリンにも葛藤はあったはずであり、議論の的となるところだ。しかし、ここで別の考え方をしてみるのも悪くはない。多くの保守的な考え方のチームだけがすでに自宅に帰り、ファンと同様にプレーオフをTVで楽しんでいるのだと。

トムリンはリーグ内でも最も失敗を恐れず、リスクを顧みない集団の先頭に立っている――それは結果が物語っていることだ。面白そうな判断をするトムリンだからこそ、葬り去られたチームたちが切望する場所にピッツバーグを導いたのだ。