ブロンコス新HCは元ドルフィンズDCのジョセフ
2017年01月12日(木) 10:45デンバー・ブロンコスが新たなヘッドコーチ(HC)を迎える。
現地11日(水)、デンバー・ブロンコスのジェネラルマネージャー(GM)ジョン・エルウェイはゲイリー・キュービアックの後釜にバンス・ジョセフを任命したと発表した。『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートはジョセフが4年契約を結んだと報じている。
先シーズン、守備コーディネーター(DC)としてマイアミ・ドルフィンズ戦に在籍していたジョセフは火曜日に初めてブロンコス側と面談。水曜日にはエルウェイとの直接的な面会が控えていた。どうやら今回ばかりはジョセフも断りきれなかったようだ。
エルウェイは火曜日、『Twitter(ツイッター)』に「彼のリーダーシップはすばらしく、勝つために明確なビジョンを持っている」と投稿。
2011年から2013年までの3シーズンはヒューストン・テキサンズに在籍したジョセフは、この間にディフェンシブバック(DB)コーチとしてキュービアックの下で働いた。2016年にHCアダム・ゲイズの指名によってドルフィンズへと移籍するまでの2年間、ジョセフはシンシナティ・ベンガルズでDBコーチを担っている。
『DenverBroncos.com』によると、ゲイズはジョセフに関して「相手チームにいるコーチで彼より厄介な人物はいないだろう。われわれが一緒にヒューストンにいた時は本当に呼吸もぴったり合っていたが、2年前にバンスはシンシナティへ、われわれはデンバーに行った。彼が在籍するチームとの試合ではいつも苦しめられた。彼のDBに4度くらいやられたと思う。彼の守備に対する知識の豊富さや、攻撃から守備に移る際の状況判断のうまさには感銘を受ける」と高く評価している。
今シーズン、レギュラーシーズンが閉幕に近づくにつれてジョセフの守備陣は崩れ始め、先週の日曜日はピッツバーグ・スティーラーズによって完全に崩壊させられたものの、ブロンコスからのあまりに熱烈なオファーに44歳のジョセフは首を横に振ることができなかったようだ。エルウェイはキュービアックや元ブロンコス攻撃コーディネーター(OC)のゲイズの助言も得て、ジョセフの調査を慎重に進めていたのだ。
2年連続スーパーボウル出場はならなかったものの、ブロンコス守備陣はオールプロのラインバッカー(LB)ボン・ミラーを中心とした破壊的なディフェンス力を備える。ブロンコス側はジョセフに守備陣の持つポテンシャルを最大限引き出させるつもりだ。
また、コーナーバック(CB)のクリス・ハリスやアキブ・タリブらのセカンダリー陣も強力だ。ジョセフにとっては心強い選手が多数チームに在籍している。問題は、ジョセフが契約切れでチームを去ることになった元DCのウェイド・フィリップスと同等のレベルでブロンコス守備陣を形成することができるかどうかだ。
「再建ではなく、再起動である。勝ち癖はついているチームだ。基本的なことについてはこれまで通りになる」とジョセフはメディアに対して明かしている。
ラポポートは『NFL Network』に対し、フィリップスがDCとしてチームに留まる“可能性”もあるが、現在DBコーチのジョー・ウッズが次期DC候補としては最も有力であると伝えた。一方のドルフィンズは現在ラインバッカー(LB)コーチのマット・バークがDC職を兼任する様子だとラポポートは言う。
ジョセフには攻撃陣のアシスタントも必要だ。特に、若きクオーターバック(QB)であるトレバー・シーミアンとパクストン・リンチの2人は今年の春、夏と、し烈な正QB争いを繰り広げることが予想される。ラポポートによると、ブロンコスは先日サンディエゴ・チャージャーズHCを解任された元ブロンコスOCのマイク・マッコイを新OCの筆頭候補として挙げているようだ。
選択肢は他にも多く残されていた中で、QB出身のエルウェイがジョセフを抜てきしたことは評価されるべきだ。
ブロンコスは今、ジョセフのチームとなった。