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【2017年プロボウル】NFCの反撃及ばずAFCが逃げ切り勝ち

2017年01月30日(月) 14:31

バッファロー・ビルズのロレンツォ・アレキサンダーとカンザスシティ・チーフスのトラビス・ケルシー【AP Photo/Chris O'Meara】

現地29日(日)、2017年プロボウルがフロリダ州オーランドにあるキャンピング・ワールド・スタジアムで開催された。今季のプロボウルは伝統的なAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)対NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)形式に戻されて行われた。ダラス・カウボーイズのヘッドコーチ(HC)ジェイソン・ギャレットがNFCを、カンザスシティ・チーフスのHCアンディ・リードがAFCの指揮を執った試合は、NFCが第4クオーターから反撃に転じるも、守備陣が踏ん張ってリードを守り切ったAFCが20対17で勝利している。

AFCの先発クオーターバック(QB)を務めたチーフスのアレックス・スミスは立ち上がりからワイドレシーバー(WR)T.Y.ヒルトン(インディアナポリス・コルツ)などにパスを通して攻撃を組み立てるも、得点には至らず。対するNFCは先発QBに今季活躍を見せた新人QBのダック・プレスコット(ダラス・カウボーイズ)を起用。プレスコットは同地区ライバルのニューヨーク・ジャイアンツに所属するWRオデル・ベッカムや、チームメイトのランニングバック(RB)エゼキエル・エリオットへの短いパスなどで攻撃を展開していく。ただ、どちらも決定力に欠け、第1クオーターは両カンファレンスとも無得点で終了した。

それでも、第2クオーター最初のプレーでAFCがスミスからタイトエンド(TE)デラニー・ウォーカー(テネシー・タイタンズ)への26ヤードパスで先制タッチダウンを決める。NFCはプレスコットに代わってQBドリュー・ブリーズ(ニューオーリンズ・セインツ)を投入。ブリーズは元チームメイトのTEジミー・グラハム(シアトル・シーホークス)や、WRデズ・ブライアント(ダラス・カウボーイズ)へのパスを通して敵陣まで進むも、エンドゾーン手前でベッカムを狙って投げたパスを敵コーナーバック(CB)スティーブン・ギルモア(バッファロー・ビルズ)にインターセプトされてしまう。しかし、直後にはNFC守備陣もCBリチャード・シャーマン(シアトル・シーホークス)がダルトンのパスをインターセプトし、簡単には追加点を許さない。守備陣から勢いを得たNFCはクオーター中盤に、ブリーズからWRダグ・ボールドウィン(シアトル・シーホークス)への47ヤードパスで同点タッチダウンを収める。AFCもスミスに代わって登場した2番手QBアンディ・ダルトン(シンシナティ・ベンガルズ)からTEトラビス・ケルシー(カンザスシティ・チーフス)に23ヤードパスが通ってタッチダウン。AFCが14対7とリードし、試合は後半に突入する。

第3クオーターは最初のドライブでWRデマリウス・トーマス(デンバー・ブロンコス)がダルトンのパスを片手でキャッチして会場を沸かせた。同ドライブでAFCはキッカー(K)ジャスティン・タッカーがフィールドゴールを決めて追加点を稼ぐ。AFCはクオーター終盤にもフィールドゴールフォーメーションからのトリックプレーでファーストダウンを奪い、同ドライブの最後には再びフィールドゴールを成功させてリードを広げる。

一方、NFCは第4クオーターに入ってブリーズと交代した3番手QBカーク・カズンズ(ワシントン・レッドスキンズ)からベッカムに42ヤードパスを放ち、ボールを敵陣まで前進させてフィールドゴールにつなげた。対照的に、AFCは3番手QBとして登場したフィリップ・リバース(ロサンゼルス・チャージャーズ)がNFCのディフェンシブラインに苦戦し、攻撃を展開できない。NFCは順調にカズンズのパスで敵陣まで攻め込み、再度フィールドゴールを成功させて点差を7点に縮める。NFC守備陣は以降もリバースから3連続サックを奪い、攻撃陣に試合を振り出しに戻すチャンスを与えた。勢いに乗るNFC攻撃陣は、カズンズからベッカムへのパスなどで敵陣19ヤード地点まで進む。しかし、スコアまであと少しというところで、グラハムがカズンズのパスを捕り損ねてしまい、こぼれ球をアウトサイドラインバッカー(OLB)ロレンツォ・アレキサンダー(バファロー・ビルズ)にインターセプトされた。アレキサンダーからのラテラルパスを受けたCBアキブ・タリブ(デンバー・ブロンコス)が敵陣までボールをリターンするも、カズンズが後ろからタックルしてリターンタッチダウンを阻止する。しかし、試合はここでタイムアップとなり、今季のプロボウルは幕を閉じた。