元ファルコンズQBマイク・ヴィックが正式に引退表明
2017年02月05日(日) 01:36マイク・ヴィックが正式に引退を表明した。
所属チームがないまま2016年シーズンを終えた元アトランタ・ファルコンズのクオーターバック(QB)は3日(金)、自身が“正式に引退”したことを『ESPN』に伝えた。
「時が来たんだ」と36歳のヴィックは述べた。「プレーせずに2016年を過ごし、俺は一人の観客として試合を見て、離れた場所からそれを楽しみ、かつて一緒にプレーした選手やコーチたちを応援することができた。それで自分の中で答えが出たんだ」
「これできちんと準備ができた。俺はこれから人生で新しいことを始め、人生の違う側面と向き合うことになる」
活動的で数々の問題も起こしたヴィックだが、同時に彼は最高にエキサイティングなQBとしてNFL史に名を残すだろう。スピードとポケット外での回避力に加えて強烈な肩を持つ彼の資質は2000年代初めのQBとしては珍しく、当時のヴィックは革命的だった。
2001年にファルコンズから全体1位指名を受けたヴィックはそこで6シーズンを過ごし、チームを2度のプレーオフと1度のNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップゲームに導いた。
しかし、2007年に違法な闘犬賭博の運営に関わったことでヴィックのキャリアと評判には二度と消せない傷がつくことになる。逮捕されて裁判にかけられた彼は1年9月に及ぶ禁錮刑に服した。
ファルコンズは彼の釈放後すぐに契約を打ち切ったが、ヴィックはフィラデルフィア・イーグルスで新たな人生を見つける。イーグルスとは2009年に控えとして契約したはずだったが、ヴィックは2010年にいつの間にか先発の地位を手に入れ、パッサーとしてキャリア最大の活躍を見せる。イーグルスはこの年、NFC東地区のタイトルを獲得し、ヴィックはカムバック・プレーヤー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。
2012、2013年はけがにより次第に出場の機会が減っていった。2014年と2015年はそれぞれニューヨーク・ジェッツ、ピッツバーグ・スティーラーズの控えとして過ごしたが、この間先発出場は6回しかない。
最終的にヴィックはNFLキャリアを2万2,464パスヤード獲得、133タッチダウンパスという記録で終えることになった。QBのラッシャーとしては歴代トップ(6,039ヤード)であり、シーズン中に1,000ヤード以上のラッシュ(2006年に1,039ヤード)を奪った唯一のQBとなっている。