カイル・シャナハンが49ersのHCに正式就任
2017年02月10日(金) 11:02カイル・シャナハンが正式にサンフランシスコ・49ersのヘッドコーチ(HC)に就任した。しかし、現地9日(木)に行われた就任記者会見の間、彼への質問は第51回スーパーボウルでの敗戦についてばかりであった。
元ファルコンズの攻撃コーディネーター(OC)であるシャナハンはニューイングランド・ペイトリオッツにオーバータイムで黒星を喫した試合について“今までのキャリアの中で最も受け入れがたいもの”であったと述べた。
この試合以降、数度のプレーコールが誤った選択であったとの批判を浴びせられたシャナハン。クオーターバック(QB)マット・ライアンのファンブルの引き金となったサードダウン1ヤードでのパスを選択せず、ランプレーでフィールドゴールにつなげておけば、試合の結果が違っていた可能性があるため、それらのプレーコールに対して批判が集まっているのだ。
試合後、自らが発した“私が試合をぶち壊した”という言葉が記載されたレポートについて質問を受けたシャナハンは、「こんなこと言ったかはあまり覚えてないが、自分の話し方ではある・・・勝てるチャンスは十分にあると思っていた。あえて言うなら、最後がうまく機能しなかった。“私がぶち壊した”などと言ったようだが、今はそんな風には思っていない。ただ、勝てるチャンスを逃したことと、われわれがうまくプレーをこなせなかったということだ。今後に生かすためにこの試合での全てのプレーを研究する予定だ」と語った。
49ersのHCに就任するにあたり、彼はスーパーボウルでの敗戦が尾を引かないことを約束した。彼のDNAの一部が攻撃的なスタイルを貫かせている。
シャナハンはまた、「シーズンを通してやってきたプレーと同じようにスーパーボウルでもプレーした。レギュラーシーズンと変わらないプレーコールだったはずだ。私の下すコールがいつも正しいとは限らないということだし、いつもうまくいくとは限らないということ。それでもこれだけは約束するが、どんな時でも最大限の準備はしている。他のコーチスタッフ、そして選手と共に自分が正しいと思う選択を常にしている」とも語り、続けて「もちろん、負けることほど悔しいことはない。コールしたプレーが全てうまくいかなかったのは反省。いつも通りだが、結果は甘んじて受け入れる。なぜなら今自分自身を鏡で見ても、自分がその時正しいと思った選択をしたと胸を張って言うことができるから。自分にとってはそれが一番重要なこと。状況によって自分を変えたわけではない。正しいと思う選択をしただけ。できるだけの準備をして、自分が信じ、正しいと思ったことをするならば、何が起ころうともその結果と向き合うことは可能だ」と発言した。
2016年、シャナハンは自身の攻撃的なスタイルを貫くことでファルコンズをNFLトップの攻撃陣へと覚醒させた。フィールド上でうまく機能しなかったプレーコールに対し、後から難癖つけることなどは誰にでもできる。今や49ersのHCとなったシャナハンが歴史的な敗戦を喫した後でもその攻撃的なスタイルを忘れることはないだろう。