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QBパーマーのカーディナルス残留が決定

2017年02月10日(金) 11:26

アリゾナ・カーディナルスのカーソン・パーマー【AP Photo/Jae C. Hong】

2017年の新たなシーズンに向け、アリゾナ・カーディナルスに役者がそろう。

クオーターバック(QB)カーソン・パーマーは現地9日(木)、15年目のシーズンもアリゾナの地で過ごすことを認めた。

先週にワイドレシーバー(WR)のラリー・フィッツジェラルドが残留を決定したことで、パーマーの脳内からも引退の2文字は消えたようだ。

37歳のQBはチームの公式サイトで来シーズンに向け、身体は万全な状態であることを証明したいと語っている。

パーマーは「シーズン後、少しゆっくりしてから自分の身体や精神がどんな状態であるのかを確認したかった。じっくり考えた結果、2017年もまだやれるという結論に至った。素晴らしいメンバーがそろっているチームだから来シーズンにはチャンスがあると思っている。そんなチームのメンバーでいられることが、うれしくてたまらない」とコメント。

欠陥だらけのオフェンシブライン(OL)を盾に、先シーズンのパーマーは幾度となくヒットを浴びた。ヘッドコーチ(HC)のブルース・エリアンスもシーズン終了後、「どれだけパーマーにヒットを許したら気が済むんだ」と語気を荒めている。2016年のパーマーはサック40回、これはNFLで5番目に多い数字だ。

2017年シーズンの年俸155万ドル(約17億6,000万円)が金曜日に全額保証されることもあり、パーマーの残留発表はタイムリーなものとなった。

スーパーボウル出場も期待された昨シーズンのカーディナルスは残念な結果に終わったが、シーズン終盤に見せたパーマーのパフォーマンスには目を見張るものがあった。ポケットのない状況下でも、肩の強さを生かしてフィールドを縦に大きく使い、タイトウインドーに正確なパスを投じるパーマーの能力はいまだ健在だ。

将来的なQBが存在しいないカーディナルスは今年のドラフトでQBを獲得するだろうとの予測がされている。仮にパーマーなしでプロスペクトの新人QBだけで来シーズンに臨もうとするならば、チームが不死鳥のように死の淵から舞い上がることはできないだろう。

先シーズン終了後、パーマーとフィッツジェラルドは共に引退を決意するものと思っていたカーディナルスファンも多いのではないだろうか。これで少なくともあと1年間、彼らが希望の灯を消すことはなくなりそうだ。

パーマーとフィッツジェラルドがそろった今、カーディナルスに課される使命はOLの再構築であろう。2016年にカーディナルスが飛躍できなかった原因は正にそこなのだ。