オフェンシブラインを飛び越える行為が禁止に
2017年03月29日(水) 19:02毎年、NFLチームオーナーが集結して開かれる年次リーグ会議でフィールドゴールを蹴る際に、ディフェンスの選手が相手のオフェンシブラインを飛び越える行為を禁止することが決定された。
今回のルール変更はフィラデルフィア・イーグルスが提案したもので、NFL選手会(NFLPA)も選手の安全を守るために賛成していたようだ。NFL選手会の代表で、自身もオフェンシブラインでプレーするエリック・ウィンストン(シンシナティ・ベンガルズ)は、『Washington Post(ワシントン・ポスト)』に対して次のようにコメントを残している。
「フィールドゴールの際に相手のオフェンスラインを飛び越える行為は非常に危険だ。選手がセンター(C)を飛び越えた時に体勢を崩し、頭から落ちてケガをすることも十分にあり得る。飛び越えた選手が上から落ちてきて、オフェンシブラインの人間がケガをしてしまうこともあるだろう。このルール変更は必要なものだと考えている」
多くの選手がこのルール変更に反対するかもしれない。しかし、NFLとNFL選手会は、選手の安全を守るためにも必要なルール変更だと判断したようだ。
年次リーグ会議ではその他にも多くのルール変更に関する投票が行われている。
1.悪質なヒットをした選手に対し、即刻退場処分が下されるルールが決定したと『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが伝えている。NFLは昨年、1試合で2度のパーソナルファウルを犯したプレーヤーは自動的に退場となるルールを定めていた。
2.NFLネットワークのマイク・ガラフォロによると、キックオフでキッカー(K)がゴールポスト内にボールを通過させていればボールを20ヤードラインに置く、としたワシントン・レッドスキンズの提案は否決されたとのこと。
3.リプレーに関しては、ニューヨークにあるリプレーオフィシャルに統一して判断を任せることで合意したとNFLネットワークのキンバリー・ジョーンズが伝えている。最終判断については、NFL審判団副会長のディーン・バランディーノに決定権が与えられる。
4.キックオフの際にタッチバックした場合は、自陣25ヤード地点から攻撃スタートとなる。去年変更となったこのルールは、もう1年更新されることとなった。
5.パスルートを走っているレシーバーはディフェンスレス状態とみなす。
6.バックフィールドのプレーヤーによるクラックバックブロックを禁止とする。たとえボールがスナップされた際に、プレーヤーがタックルボックスから2ヤード以上離れていても禁止となる。
7.ゲームクロックを止めるために、1ダウンに数回ファウルを犯したプレーヤーはアンスポーツマンライクコンダクトと見なされ、ペナルティを科される。
8.前半と後半の2ミニッツウォーニングに時間を止めようとする行為に対してペナルティが科せられる。
9.1試合で2度のアンスポーツマンライクコンダクトを取った選手は退場処分となる。昨年に定められたこのルールは今年から永久的なルールとなった。
10.プレシーズンとレギュラーシーズンゲームの延長戦を、1ピリオド15分から10分に短縮する案は春のリーグ会議で再び議論されるとラポポートは伝えている。