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ブラウンズ、テキサンズはQBガロポロのトレードをあきらめるのか?

2017年04月10日(月) 10:31


ニューイングランド・ペイトリオッツQBジミー・ガロポロ【AP Photo/David Richard】

元ダラス・カウボーイズのクオーターバック(QB)トニー・ロモがヒューストン・テキサンズ移籍を選択しなかったのを受け、ニューイングランド・ペイトリオッツでアシスタントコーチを務めていた経験もあるテキサンズヘッドコーチ(HC)ビル・オブライエンはQBの穴をどう埋めるのか。QBジミー・ガロポロに対するペイトリオッツの厳戒態勢を緩めるように懇願するのだろうか。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは先週6日(木)に放送された『Up to the Minute(アップ・トゥー・ミニット)』の中で、「もちろん、ビル・オブライエンはジミー・ガロポロのような才能ある選手を獲得したいと思っているだろう。それが道理にかなっている。彼の移籍は難しいプロセスではないし、全てがうまくはまるはず」と語った。

それでもやはり、一つだけ問題がある。

ラポポートは続けて「私の見解からすると、ペイトリオッツ自体にガロポロを手放す気がない。(クリーブランド)ブラウンズであろうが、テキサンズであろうが、ペイトリオッツ側に彼を放出する気がそもそもない。彼らは今・・・近い将来にチームを代表するクオーターバックとなるかもしれない選手を手放したくないといったスタンスだ」とも語った。

ベリチックがガロポロの落札額を吊り上げるためにわざとそういった姿勢を見せているだけだと懐疑的に見ている者もいるが、報道記者たちは単にペイトリオッツがブレイディに代わる最高級の保険をトレードに出したがっていないだけだと冷静に分析している。

NFLネットワークのマイク・ガラフォロはもし想像を絶するような高値でのオファーをする球団があれば、それはテキサンズではなくブラウンズだろうと語った。

ブラウンズは今年と翌年のドラフトで1巡目、2巡目合わせて8つの指名権を保持している。これは交渉においてテキサンズが足元にも及ばない“武器”となる。

今年2月、NFLコンバインが開催された時期にブラウンズとペイトリオッツがガロポロについての議論を行った。この際、ペイトリオッツはイースタン・イリノイ大出身のガロポロがトレード要員となる可能性について一切口にしなかったとガラフォロは伝えている。

ブラウンズがガロポロの亡霊を追い、まだその歩みを止めていないという報道はこれまでにも多数なされてきた。

ラポポートは「ブラウンズによるガロポロ獲得への動きは遅れている」と説明する一方、「しかし、ブラウンズは全く望みがないとは思っていなさそうだ」とも伝えた。

もはやニューイングランド・ペイトリオッツにはスーパーボウル出場しか見えていない。仮に40歳の先発クオーターバック(QB)トム・ブレイディがシーズン途中に故障した場合でも、バックアップQBジミー・ガロポロがいればスーパーボウルまではたどり着けるという試算なのだ。

フランチャイズタグを付与すれば、来オフシーズンもガロポロをチームに留めることが可能であることはヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチックも把握済みだ。この事実は記憶にとどめておくべきだろう。

もしブラウンズがベリチック説得に失敗した場合、チャンスはまたテキサンズに回って来る。もしそうなれば、ブラウンズはまたも惨めなシーズンを送ることになりそうだ。