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ジェッツQBハッケンバーグが将来を期待させる活躍

2017年08月14日(月) 10:17


ニューヨーク・ジェッツのクリスチャン・ハッケンバーグ【AP Photo/Bill Kostroun】

プレシーズンの勝利がほとんど意味をなさないのは周知の事実ではあるものの、今年のニューヨーク・ジェッツが好スタートを切ったことには間違いなさそうだ。

特に、クオーターバック(QB)クリスチャン・ハッケンバーグの活躍がテネシー・タイタンズ戦での勝利を同チームにもたらしたと言える。

現地12日(土)、25回中18回のパスを成功させ、127ヤードを記録した2年目QBのハッケンバーグはジェッツに入団後、最も優れたパフォーマンスを披露した。

チームメイトのQBジョシュ・マカウンはチームの公式サイトで、「今日のハック(ハッケンバーグの愛称)は最高だった。多少のミスはあっても、それが必ずしも全て自分の責任とは限らない。試合を通して最後まで戦う姿勢を貫いていた」と語った。

ジェッツ陣営も試合開始後はクイックパスの指示を出すことでハッケンバーグが試合に慣れるように仕向け、ワイドレシーバー(WR)ロビー・アンダーソンとフルバック(FB)アンソニー・ファークサーの2人には大幅な前進が望めるコンプリートパスはなかったものの、少なくとも、ハッケンバーグが自身のリズムをつかむには十分な選択肢となったようだ。

ハッケンバーグは「良い感じだった。もう一度練習したいスローも何度かあったけど、総合的にはチームとしてよく戦えたと思っている。俺がターゲットを見つける間、ディフェンス陣はすばらしい仕事をしてくれた」とコメント。

この試合でハッケンバーグが苦しんだのは10ヤードを超す中距離以上のパス精度だった。それでも、ハッケンバーグは鋭い角度で切り返してディフェンスを振り切ったWRマーキス・ウィルソンに対して見事な14ゲインのスローも見せている。

ヘッドコーチ(HC)トッド・ボウルズは「彼ならもっとうまくやれるはずだ。今日は彼の強みも弱みも発見することができた。第1試合に望んでいた通りの結果だ」と明かしている。

2016年にドラフト2巡目指名を受けたにもかかわらず、昨シーズンのレギュラーシーズンには一度も出場していなかったハッケンバーグだが、今やジェッツにはハッケンバーグ以外に期待を寄せられる若手QBはいない。昨年はライアン・フィッツパトリックの代わりとしてジーノ・スミス、ブライス・ペティが控えていたが、今、ロースター上にいるのは彼ら3人のうち1人だけだ。

高校を卒業して以降、ハッケンバーグがこれまでに最高のシーズンを送ったのは大学1年生のシーズン。安定した成績を残した当時からはすでに多少の時間が経過しているものの、いまだ彼はプロの世界に食らいついている。ハッケンバーグには今後、より多くの経験値が必要となるだろう。マカウンが時間稼ぎをしている間は若手に多くのチャンスが転がって来る。ハッケンバーグはこの機をしっかりと手にしてほしいところだ。