スティーラーズOLBのT.J.ワットは開幕スタメンが濃厚
2017年08月15日(火) 13:07すでに3度も年間最優秀守備選手賞を受賞しているJ.J.ワットも2011年ドラフト時の評価は今ほどに高くなかった。現段階までのT.J.ワットを見れば、偉大なる兄と同様に当初の評価を覆してくれるのではないかとの期待を抱かざるを得ない。ピッツバーグ・スティーラーズは2017年のドラフト1巡目でJ.J.ワットの弟であるアウトサイドラインバッカー(OLB)T.J.ワットを指名している。
現地11日(金)に行われたニューヨーク・ジャイアンツ戦でデビューを飾った弟のワットは2サック、1クオーターバック(QB)ヒット、そして、得意とするパスディフレクトも1度決め、ジャイアンツのバックフィールド陣に付け入る隙を与えなかった。
ブロックせずに行った2つ目のサックに関してラインバッカー(LB)コーチのジョーイ・ポーターは簡単なプレーだったとしても例外があると強調した。
『The Pittsburgh Post-Gazette(ザ・ピッツバーグ・ポスト・ガゼット)』に対してコメントしたポーターは「あのサックは良かった。オープンフィールドでの本能的なプレーだったからね。誰でもミスはする。彼は皆が思うよりも切り替えがうまい。彼のスペースでの動きの良さを知る者はまだ少ない」とべた褒め状態であった。
2015年ドラフト1巡目で指名を受けたバド・デュプリーの対になる選手として先発の座を勝ち取るに十分たる活躍を果たしたワット。実際、ポーターは2人の若きLBは体力が尽きるまではフィールドに立ち続け、大ベテランである39歳のジェームス・ハリソンは彼らのバックアップとして機能することになるだろうとも明かした。
ポーターは「今はドラ1の若い選手が2人もいる。このためのドラフトだったんだ。彼らに大暴れしてもらう時が来た」と語った。
また、かつてNFLで恐れられたハリソンとラマー・ウッドリーによる鉄壁コンビや、ジェイソン・ギルドンと組んで相手攻撃陣を封じ込んだ自身の過去とも比較して、ポーターは今のLB陣の強さ認めつつ、若きLB陣に関して次のようにも述べている。
「ようやく駒が揃った。何も方向性を間違えなければ、われわれが彼らの成長を邪魔することはない。彼らには最大限のプレー機会を与える」
守備コーディネーター(DC)キース・バトラーにとってもワットの活躍は驚くべきものではなかったようだ。バトラーDCは練習からほとんどミスを犯さないワットをヘッドコーチ(HC)のマイク・トムリンが“ワンプレーガイ”と呼んでいることも明かした。
バトラーDCは「彼はワンプレーだけで全部を学んでしまうんだ。彼が2度同じミスを犯すことは非常に珍しい。他の素晴らしい選手も自分のミスから学び、それを2度繰り返さないんだ」と語った。
常に一定の強さを誇るスティーラーズの強さの裏には頼りになるLB陣の存在がある。2013年ドラフトで1巡目指名したジャービス・ジョーンズは期待ほどの活躍を見せず、ジェイソン・ウォリルズは突然の引退を表明してフィールドを去ってしまった。それ以降、スティーラーズはライアン・シェイジアー、デュプリー、そして今回のワットと、過去4年間のドラフトで着実に才能ある若手選手を獲得してきた。
ワットによるプレシーズンゲームでのパフォーマンスが継続すれば、トムリンHCは圧倒的な破壊力を誇る攻撃陣と共に最高の布陣でレギュラーシーズンに望むこととなる。