ニュース

チーフスQBスミスの代理人、「彼はまだまだ需要がある」

2017年08月18日(金) 11:21

カンザスシティ・チーフスのアレックス・スミス【AP Photo/Charlie Riedel】

NFLで活躍する代理人トム・コンドンが公(おおやけ)に語ることは多くないものの、ひとたびその口を開けば必ず興味深い話題を提供してくれる。

今週、リーグでも最も影響力があるとされるコンドンは『The Fuzzcast(ザ・ファズキャスト)』という番組の中で、彼のクライアントの1人であるアレックス・スミスについて問われた。カンザスシティ・チーフスは2017年ドラフト時、未来のドラフト1位指名権と引き換えにクオーターバック(QB)のパトリック・マホームズを指名。この新人QBが将来的には現在のスミスのポジションを奪う可能性もあるが、コンドンはたとえチーフスが正QBをマホームズにシフトしようとも33歳のスミスが職探しに困ることはないとの余裕を感じさせていた。

同番組内でコンドンはマホームズ獲得後にチーフスがスミスに対して何かアドバイスを与えたかと問われ、次のように答えている。

「アレックス・スミスに? 彼には何のアドバイスもいらないだろう。彼はやるべきことが分かっているし、以前の方がもっと厳しい状況だった。彼は“使い古した靴”くらいタフな男だから大丈夫。自分のすべきことを把握している彼のことだからきっとうまくやれるだろう。パトリックはチームの未来だが、チームの今はアレックスと共にある。彼ほどのレベルにいる選手なら、カンザスシティでなくとも機会はいくらでもあるはずだ」

“使い古した靴”とはうまく言ったものだ。もし自分が履き古した靴を持っていれば、この言葉の意味が分からなくもないだろう。新しい靴を買うべきだとは分かっていても、以前まで履いていた頑丈で、自分にフィットする靴よりも新品が快適でないことは明らかなのだ。だからこそなぜ変える必要があるのか、そのような意味を込めてコンドンはこう言ったのだろう。アレックス・スミスは決して捨てることのできない“使い古した靴”ということなのだ。

今のチーフスは光沢を放つ“新品の靴”を控えとして所持しているものの、ヘッドコーチ(HC)アンディ・リードには今シーズンからそれを“履く”意向はないようだ。その靴はただ、静かにその時を待つことになる。

才能あるQBが市場に出回ることが多くないことを考慮すれば、仮にスミスが市場に出た場合、間違いなく大きな反響があるだろう。スミスの現行契約が2018年後も続く中、今シーズン後にチーフスが彼をカットすれば1,700万ドル(約18億6,000万円)という金額を浮かせることは可能だ。代理人コンドンはスミスには必ず職場があると断言する。ひとたび市場にスミスが登場すれば激しい競り合いが勃発するはずだが、“使い古した靴”ならばどこに行ったとしてもフィットするに違いない。