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ブロック・オズワイラー、ブロンコスと単年契約で合意

2017年09月04日(月) 06:18

クリーブランド・ブラウンズのブロック・オズワイラー【AP Photo/David Richard】

プロフットボールの世界を舞台にしてきたブロック・オズワイラーの非凡なオデッセイは、ここにきて奇妙な転換を見せた。

現地2日(土)、デンバー・ブロンコスのジェネラルマネジャー(GM)を務めるジョン・エルウェイはフリーエージェント(FA)となっていたオズワイラーと単年契約で合意したと発表。ただし、正式契約は現地4日に行われるフィジカルチェックの結果待ちとなる。2012年にブロンコスからドラフト指名されながらも、2016年に契約延長が破談となっていたクオーターバック(QB)オズワイラーがついにデンバーに戻ることとなる。

エルウェイは土曜夜、報道陣に対して「ブロックが(ヒューストン・テキサンズへの)移籍を決断した当時、彼は自身が考えうる中で最良の決断をしたはずだ」とコメント。

「われわれとブロックを取り巻く状況が好転し、彼が獲得可能になった経緯はおかしな流れだった気がする。全てがうまくまとまっていった様子は奇妙な感じがした。われわれはブロックがチームとともに勝利できると知っているし、彼には豊富な経験がある。パクストン・リンチが肩を負傷した際、その穴を埋める存在として私の中に浮かんだのは彼だった。われわれにはチームを立て直すことが可能だ」

今オフ、テキサンズからクリーブランド・ブラウンズにトレードに出され、プレシーズンの試合にも出場してきたオズワイラーだが、金曜日にブラウンズを放出された。『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートによれば、ブラウンズはすでにオズワイラーの1,600万ドル(約17億5,700万円)の年俸を支払うことになっており、ブロンコスはオズワイラーに対する膨大な年俸のごく一部を負担するという最低限の出費で受け入れる。

ブロンコスは肩の捻挫のため数週間の離脱を強いられたリンチの不在を埋めるベテランのQBを求めていた。ラポポートによれば、リンチはおよそ5週間の離脱期間が見込まれているという。

オズワイラーはすぐに先発QBトレバー・シーミアンの控えに就く。当初、ブロンコスに在籍していた2012年から2015年シーズンにペイトン・マニングの下で務めていた役割を再び担うのだ。しかし、リンチがケガから復帰したあかつきには、ブロンコスはオズワイラーの必要性を改めて評価することになるだろう。

「その時になってみなければ判断できない」とエルウェイは語る。「今の段階ではなんとも言えない。すぐに彼を起用するのか、それとも一時的な起用になるのか。知っての通り、状況は流動的なので、パクストンが完治した際に判断する。われわれが手にしているものを評価し、それを基準に判断する」

2016年3月にテキサンズと保証金3,700万ドル(約40億5,000万円)、4年7,200万ドル(約78億8,000万円)の大型契約を結んだオズワイラーだったが、昨シーズンは精彩を欠きミスを連発した。その1年後、テキサンズはオズワイラーをブラウンズにトレードするとともに、ブラウンズは2018年ドラフト2巡指名権をテキサンズから獲得。ブラウンズはオズワイラーと高額年俸の支払い受け入れにも合意し、NFLの契約慣例としては異例のトレードとなった。

スーパーボウル進出を果たした2015年シーズンを振り返ると、ブロンコスは決してオズワイラーの実力を全て引き出していたとは言えない。だが、彼のキャリアはそれ以来まだ修復されていない。ブロンコス経営陣は彼らがかつてドラフトで獲得したオズワイラーに対し誠実さを示しているが、プレーで応えられなければフィールドでの彼の姿を見ることはないだろう。